JAL崩壊
世間では「パイロット」と聞いてどの様な印象をもつでしょうか?
多分、「かっこいい、高給だ、エリート、羨ましい、自分もなってみたい、モテそう」などというのが一般的かもしれません。しかし、私たちのように彼らと一番身近なところで仕事をしている者から見れば、パイロットほど「食えない」人種はいません。彼らこそ、今後も決して発見することができない「絶滅危惧希少価値動物」であると断言できます。とにかく、わがまま、世間知らずといった形容しか思い浮かばないのです。この様な感情は、社内で彼らと業務上接する機会の多い関係部署、部門の者ほど共通して抱いています。なぜそうなったのか?簡単に言うと、長年にわたり会社が何かに付け甘やかし、「社会的常識」に基づいた適正な給与、待遇を施してこなかった結果、彼らはいつの間にか「勘違い集団」と化してしまったのです。その「甘やかし」と「社会的非常識」の典型と揶揄されているのが、世界一高い給料とぬるい労働条件です。私たちからみると、「充実した幸せな人生だ。この世に生まれてきてよかったなあ。二人目の奥さんもスッチーさ。ハイヤーで出勤するのも楽しいな」と、さぞや充足した生活を送っているに違いないと思いきや、彼らは今日も一層の欲求を満足させるべく、さらなる待遇、労働条件改善を求めて活発な活動を続け、会社と鋭く対立しているのです。本当に頭が下がるくらい熱心かつ執拗、エネルギッシュなのです。
2010年1月、JALが経営破たんした。
負債総額は2兆3222億円にものぼったといわれる。
本書は、その経営破綻したJALの現役・OBによる内部告発本。
8つの労組の実態から居眠りパイロットの実態まで、事細かに書かれている。
ここでは機長のあまりの厚遇と非常識さが書かれているが、やはり普通の人の感覚ではない。
破綻前の機長の年収は三千万円、それでもなお満足せず、さらなる昇給と労働条件の改善を求める機長組合。
読み進むに連れ、「潰れて当然」と思えてきた。
破綻後の経営再建を引き受け、先日会長職から退いた稲盛氏が、「ラーメン屋さえも経営できない」と述べていたことを思い出す。
そのJALが今後、どのようにして立て直してゆくのか、注視して行きたい。




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