モチベーション・リーダーシップ/小笹芳央
リーダーは、「新たな言葉」にこだわるべきである。新たな言葉とは、独自のネーミング、独自の概念を生み出すひとに他ならない。そして、それは「独自の世界観」を構築することと同義なのである。(P235)
かつてサッカーの日本代表監督をしていたオフト監督が、プレー中に選手同士で行われていた目を目を合わせる行為を「アイコンタクト」と表現した。
そして、監督自身がその言葉を繰り返し強調したことで、チームのプレーに「アイコンタクト」が定着した。
残念ながら、「ドーハの悲劇」によりあと一歩のところでワールドカップの切符を握ることはできなかったが、結果としてチームの技術力が飛躍的に向上したのは確かだ。
これは新しい言葉や概念の威力を示す好例である。
歴史的に見ても、優れたリーダーに共通する点は、「言葉」に対する感性の鋭さであり、こだわりである。
本質をついた独自の言葉は人や組織を動かす力があることを知っているからだろう。
では、その言葉はどこからくるのか。
それはその人自身の内的経験からくるものではないだろうか。
それまで歩んできた人生の中で、様々な喜怒哀楽を経験し、内側で昇華しそれを言語化していく。その積み重ねが、「新たな言葉」を生みだす力になるのではないだろうか。
リーダーは「言葉」にこだわるべきである。
« 惚れられるサービス/クリスティン・アンダーソン、ロン・ゼンケ | トップページ | クロネコヤマト顧客満足主義経営/淵澤進 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
« 惚れられるサービス/クリスティン・アンダーソン、ロン・ゼンケ | トップページ | クロネコヤマト顧客満足主義経営/淵澤進 »
コメント