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2010年4月17日 (土)

コンサルタントの「解答力」/野口吉昭

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経営悪化に陥っていた山一證券が2600億円を超える巨額の簿外債務による粉飾決算の上に破綻したのは、1997年11月のことである。このわずか3ヶ月前の8月に、野澤氏は山一證券の社長に就任した。社長就任まで簿外債務のことは知らされておらず、彼に責任はなかった。いわば、尻ぬぐいの役割を仰せつかったわけである。

野澤氏は社長就任後、すぐさま経営の立て直しに着手する。しかし時すでに遅し。ついに監督官庁である大蔵省から「自主廃業を選択してほしい」と最後通牒を突きつけられたのである。

自主廃業を発表した記者会見の場で、最後に野澤氏は男泣きに訴えかける。

「私たちが悪いんです。社員は悪くありません。優秀な社員がたくさんいます。どうか力を貸していただいて、一人でも二人でも社員が再就職できるように、路頭に迷わないように応援してください」

野澤氏が立派なのはここからだ。なんと失業中の社員が再就職できるように、自らが彼らの履歴書を手にして求職活動を行ったのである。こうした甲斐もあり、ほとんどの社員が再就職を果たすことができた。(P55)

「私たちが悪いんです。社員は悪くありません」と当時の山一證券野澤社長が頭を下げたのは、テレビでも度々放映された。

世の中、「私は何も知りませんでした。社員が勝手にやったことです」と自己保身に走る経営者が多い中で、野澤氏の言葉は今でも強く印象に残っている。

結局、自分の解答が、人々から信頼され、支持を受け続けることができるかどうかは、野澤氏のようにぶれない信念とぶれない姿勢を貫き通せるかどうかにかかっているのだろう。

自分もそうありたいと思う。

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