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2010年5月 7日 (金)

3年で辞めた若者はどこへ行ったのか/城繁幸

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だが李さんが何よりも驚いたのは、日本人労働者の忠誠心の高さだ。個人の権利を主張することもなく、黙々と会社のために深夜まで働く。「プロジェクトが成功したら来期の年俸は2倍」だの、「上場すればストックオプションで資産10億円」だのといった見返りは何も無いにもかかわらずだ。基本的に日本人以外の国に、滅私奉公という感覚は存在しない。(P152)

この李さんという日本文化を専攻する中国出身の研究者の感じたことから、2つの見方ができる。

ひとつは「こんな奴隷のような働き方を強いられている日本人労働者は不幸だ」という見方。

もうひとつは「見返りがなくとも一生懸命働くのは、日本人労働者の職業観からくるものであって、彼らは必ずしも自分たちのことを不幸とは思っていない」という見方。

どちらの見方が正しいかということはすぐには結論の出せない問題だが、このような日本人の職業観からくる働き方が、日本企業を長い間支えてきたというのは確かなことだろう。

ただし、このような日本人の滅私奉公的な職業観も少しずつ変化してきている。

そして、好むと好まざるとに関わらず、グローバル化の波は確実に押し寄せてくる。

これからの企業と社員との関係性はどのような形になっていくのだろう。

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