転職は1億円損をする/石渡嶺司
私も多くの転職希望者に取材してきたが、転職して何がやりたいかはっきりしている人は、紆余曲折があったとしても、転職に成功している。
これに対して、「正直、何がやりたいのか分からない」という人は転職を希望していてもどこかで失敗している。
「自分の売り?なんですかねえ?」
と言われても採用担当者は困ってしまう。それよりは自分の売りをきちんと把握しいる人を採用するに決まっているのだ。(P170)
「自分の売り」つまり、「自分の強み」をしっかりと把握している人が転職に成功するということである。
しかし、若い人で、自分の強みをしっかりと把握している人がどれだけいるのだろうか。
「強み」とか「売り」と言っても、あくまで他者との比較の上で生まれる相対的なものである。
それは、ある程度、一つの仕事をやり続けることによって、初めてわかってくるものであって、仕事のなんたるかを分かる前に、どんどん転職していたのでは、自分の強みはいつまでたっても把握できないのではないだろうか。
その意味で、転職して失敗する人が圧倒的に多いというのは分かるような気がする。
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