社員は育てなくていい!/宋文洲
リコー会長を務めていた浜田広さんは、こんなことをおっしゃっています。
「人は育つのである。育つきっかけなり、環境なりを、どうやってつくりこんで、与えてやるかが問題であり、誰かが誰かを育てる、そんなことはなかなかむずかしい」
そう、人は勝手に育つのです。マネジメントする側は、人が育つような環境をつくることが大切なのです。(P18)
人は育てるものではなく、育つものだ。
この考え方は、私も同感するところだ。
「人を育てる」という言葉の中に、育てようとする側の、ある面おごりのようなものを感じる。
現実はどうだろうか。本当に人が人を育てることなどできるのだろうか。
「人を育てるのが上手い人」に共通しているのは、実は、自分で育てようとしていないところがある。
「俺がお前を育ててやる」などと大上段に構えたりはしない。
むしろ、育つような環境を与えることに心を注いでいるようなところがある。
育つ場を与え、育つ仕事を与え、その上でうまくサポートする。
人は育てるものではない、育つものである。
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