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2010年6月 6日 (日)

失敗の哲学/畑村洋太郎

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「失敗から学ぶことは、成功から学ぶよりも貴重なものが多いものだ。成功体験だなんて、ジシイの自慢話になることが多いからな(笑)」

浜松地方の方言に「やらまいか」という言葉があるが、これには「刺激を受けるとすぐに行動を起こす」といった意味もあるようだ。浜松生まれの宗一郎の行動には、いささかこの「やらまいか」の精神に基づくものが多い。

人間の常として、ムダな失敗はすまいと考える。しかし、宗一郎にはそういった常識論は当てはまらない。自分がやってみないことには承知できない。と同時に、失敗への恐れがない。また、失敗しても、そのリアクションがとても早いのだ。もちろん、先の述懐のように本人は反省して次の行動をとっているのだろうが、他人にはその反省が見えないくらい早かった。

間違いなく本田宗一郎は失敗に学び、活かしきった経営者である。(P95)

日本人の特長として、失敗を恥とし、失敗を隠すというところがある。

また社会も、失敗に対して不寛容だ。

失敗をした経営者は、マスコミのやり玉にあげられ、世間の批判の矢面に立たされる。

そして、ほとんどの場合、経営者として二度目のチャンスは与えられない。

そのような日本社会にあって、本田宗一郎は異質な存在だったといえる。

おそらく、本田社長は失敗の哲学を持っていたのだろう。

失敗に対する単なる考え方や姿勢でなく哲学にまで昇華させているところがある。

そこからあのスピード感が出たのだろう。

そして、これからの時代に求められるのは、このスピード感なのであろう。

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