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2010年7月11日 (日)

社長が変われば会社は変わる!/石渡美奈

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「ホッピーって何?」もっともよく問われる質問だ。

「ビールと同じ原材料、工程で作られるアルコール度数0.8パーセントのビアテイストな飲料です」

「低カロリー、低糖質、プリン体ゼロで体にやさしい、ドライでライトな味わいの焼酎との割り飲料です」

その都度、いろいろな言葉を使って答えてきたが、実はしっくりこないなと、この10年間、自分で自分の言葉に不満だった。

ところがついに私はその答えを得る。

2007年2月9日。飲食業界の風雲児、カリスマ社長である有限会社てっぺん 代表取締役 大嶋啓介さんをニッポン放送のHOPPY HAPPY BARにお迎えした。

1カ月後に迫った居酒屋甲子園のプロモーションを兼ねて、大嶋さんの熱い人生を語っていただいた。すると彼の口からこんな話が・・・。

「僕は居酒屋を、夢を語る場所にしたいんだ。今の若い人たちは、物質的に豊かな人生をしているので、かえって夢を語ることができなくなっている。でも、やっぱり夢を語ることは大事だし、人は夢を語り合っている時が一番楽しくて、それが原動力となって、つらいことも乗り越えられるんだよね」

その一瞬、私は番組収録中であることを、忘れた。弾かれたようにその日の台本に書き込んだ。

「夢を語るドリンク=ホッピー」

アルフィーの高見沢俊彦さんを始め、ホッピーファンの方々からうかがった話を思い出した。

「売れなかったころ、居酒屋でホッピーを飲みながら、よく仲間たちと夢を語り合ったんだよ」

なるほど、居酒屋が夢を語る場所ならば、居酒屋になくてならないホッピーは夢を語るドリンクだ!」

「夢を語るドリンク=ホッピー!」

閃いた。これだ!ホッピーは夢を語るドリンクなんだ。私の目の前は重い雲がいっきょに晴れたようにパッと明るくなった。(P239~241)

誰もが自らに問い続けているものがある。

それは「私が働いているこの会社って何?」、「私って何?」といった、いわば自らの存在価値への問いかけだ。

会社であれば、それは経営理念やミッション、ビジョンという形でまとめられている。

しかし、それらが何となく嘘っぽく感じたり、しっくりとこなかったりすることはよくある話だ。

しかも、やたら長ったらしい。

「ひとことで言えば何なのよ?」と言いたくなる。

ひとことで言えないところに、作為的なものを感じる。

「夢を語るドリンク=ホッピー」

見事だ!

まさにひとことで商品の存在価値を表現している。

一つの商品には、その生い立ちから、今に至るまで,それにかかわった人たちの様々な歴史と想いがある。

それらを集約したものを言語化する。

これができたとき、企業も商品も一歩前進することができる。

言葉は大切だ。

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