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2010年9月28日 (火)

組織再生/江上剛

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この小説のモデルは「新生銀行」だ。平成10年10月23日、日本長期信用銀行が破綻し、平成16年2月19日に新生銀行として再上場するまでを描いた。

当時、みずほ銀行の築地支店長をしていた私は、ある会社の再建を巡って新生銀行と対立し、同行の融資約50億円の肩代わりを実行せざるを得なかった。

私には新生銀行を憎む動機こそあれ、恩義は一切ない。だがその対立的な交渉の中で、新生銀行の担当者が「私たちには時間軸があるのです」と言った。その言葉が新鮮に響いた。それは勤務していた邦銀にはなかった考えだった。私たち邦銀は、時間は無限にあると考え、問題を先送りばかりしていた。(P475~476)

この小説の著者、江上氏が、あとがきで記した一文。

「私たちには時間軸がある」という言葉が当時、江上氏は新鮮に響いたという。

それだけ、時間軸という感覚が邦銀にはなかったということ。

これは驚きだ。

時間軸を持たないで、企業経営が成り立つのだろうか。

一個人であっても、会社という組織であっても、時間軸を持つということは非常に大切だ。

時間は無限にあるという感覚からは何も生まれない。

期限を設け、それに向けて頑張るからこそ、新しい何かが生まれる。

日々の緊張感も時間軸があるからこそ、生まれる。

一個人が時間軸を持たなくても、それは個人の問題で済ませられる。

しかし、企業が時間軸を持たないこと、これは犯罪に近い。

なぜなら、企業は、そこで働く社員に対する責任があり、取引先に対する責任があり、また顧客に対する責任があるからである。

でも、このことがわかっていない企業経営者は意外と多いのではないだろうか。

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