ビジネスで失敗する人の10の法則/ドナルド・R・キーオ
コカコーラ社の古参の一人から、こんな話を聞いたことがある。ニューイングランドの第三世代のボトラーに、貴族の家系の人がいる。たぶん、工場に足を踏み入れたことはないし、コークを飲んだことも何年もないはずだ。それでも自信満々で、日曜日の夕方近くにラジオでコマーシャルを流すのはおかしいのではないかと言い出した。「日曜日の午後には誰もラジオなんか聞いていない」というのだ。なぜか。「その時間には皆、ポロをやっている」。まったく超然としている。こうしていれば、いつも自分は最高だと考えていられるし、顧客や従業員、株主とはまったく接触しないですむ。そして何よりもいいのは、その点に気付きもしないことだ。(P74)
現場に足を踏み入れない経営者は危ない。
それは過去どんなに優れた業績を上げた経営者であってもだ。
会社が大きくなるにつれ、経営者が現場に足を踏み入れなくなることがある。
そして、過去の成功体験をもとに経営判断をしようとする。
そして、現場からの意見に耳を傾けようとしなくなる。
自分の周りにイエスマンばかりを集めるようになる。
こうなってくると、その会社は危ない。
仕事で、時々このような社長や役員がいる会社を訪問することがある。
態度が横柄であり、人の話に耳を傾けようとしないところに特徴がある。
やはり「事件は会議室で起こっているのではない、現場で起こっている」のである。
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