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2010年12月24日 (金)

アホの壁/筒井康隆

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 実際にあった話である。
 誰でも知っている、ある有名なビール会社のパーティで、ビール発送用の箱を作っている下請会社の社長が挨拶しなければならなくなった。ところがこの社長、これも有名な商売敵のビール会社の名前をあげて、大声で万歳をさけんでしまったのである。
 全員がしらけてしまい、失策に気づいた社長は真っ青になった。あわてて「いやこれはどうも、ギャグが強烈過ぎましたようで」などと誤魔化し、改めて万歳をやった。
 なんということか、彼は二度目もまた、商売敵の会社の名前を大声で叫んでしまったのである。
「もう一度やらせてください」と言って泣きわめく社長は、手取り足取り会場から連れ出された。
 こういうアホなことは、違った形で、さまざまな局面で、日常的に起こっている。
 その局面で、一番言ってはならないことを言ってしまう。
 よりによって一番言ってはならぬ人にそれを言ってしまう。
 言ってはならない、言ってはならないと思っていながら一番強烈な表現でそのことを言ってしまう。
 こうした局面暴言は、それが言ってはならないことであることを本人が必要以上によく自覚している時に起こることが多い。意識せずして言ってしまう場面よりも多いのである。意識的に、言ってはならぬ、言ってはならぬと自分に言い聞かせることによって、どうしようもなく言ってしまうのだ。
 これはつまり、潜在意識では、それを言いたいのだということになる。(P27~28)

思わず言い間違えてしまうことは誰もが経験することである。

以前、国会で「開会します」と言うべき場面で、「閉会します」と言い間違えた政治家がいた。

これなど、おそらく潜在意識では、「早く終わらせてしまいたい」と思っていたのだろう。

つまり、言い間違いとは、単なる言い間違いではなく、それを深く掘り下げていくと、その人の潜在意識に行き着くということである。

更に考えていくと、潜在意識は言い間違いという局面だけで表れるのではない、日常生活のあらゆる場面で私たちの言動に影響を与えている。

そして、潜在意識は、眠っていて思考をストップしている時にも考え続けているということである。

そのように考えると、自分の行動を本当に変えようとするならば、潜在意識を無視するわけにはいかないということになる。

最近は、潜在意識を変えるアプローチの手法が多くの書籍で紹介されている。

これらを参考にしながら、自分なりに潜在意識を変えていく取り組みをする必要がある。

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