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2011年2月27日 (日)

挑戦つきることなし/高杉良

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「挫折ということを知らなかった。向かうところ可ならざるはなし、といい気になっていた。四年の闘病生活は、人生観を変えた。友人にすすめられて読んだ聖書も、心の支えになった。運命は神から与えられたもので、それにさからうことはできない。人間一人の存在などいかに無力なものかと思ったこともある」(P167)

この小説のモデルは「クロネコヤマトの宅急便」の創業者、小倉昌男。

小倉社長と言えば、当時大口顧客であった岡田三越との決別宣言、

このときは、マスコミが「ネコがライオンに噛みついた」と書き立てた。

また特筆すべきは、旧運輸省との無謀とも言えるケンカ、

そして遂にその厚く大きな壁に、風穴を開けた。

1986年夏、時の運輸大臣、橋本龍太郎を相手取って提訴に踏み切ったことなどは、痛快極まるエピソードである。この時、

「運輸省なんて腐った官庁は要らない。運輸省のお陰で“宅急便”はずいぶん損してる。ということは良質なサービスを受けられないでいる“宅急便”の利用者が損しているっていうことだ」

と“闘争宣言”している。

それにしても、こうしたケンカをして、クロネコが生き残ったのは奇跡に近い。

特に経営者には、強靱な意思と精神力が要求されることであろう。

そして、その原点となったのが、結核で4年間、死の淵をさまよった体験ではなかっただろうか。

この体験である種の“悟り”を開いたことが、その後の行動につながったのでは、と思えてならない。

人生観を一変させるような“原体験”があることにより、人は強烈なパワーを得る。

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