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2011年3月31日 (木)

質問する力/大前研一

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 自分も原子力の恩恵に預かっている人が、原子炉はあっちへ行けと言いながら、電気だけはくれというのは論理的ではありません。
 原子炉に対してはゴミ処理場と同じく、必要なのはわかっているけれども、そばには来てほしくないという感覚があるようです。
 東京電力の場合、消費地からはるかに離れた新潟や福島に原子炉を置いています。
 原発を置かれた地域は、多額の補助金をもらうこととひきかえに立地をみとめたのです。
 電力会社はそういう姑息な真似はやめて、消費地の近くに発電所を作るべきではないかと思います。
 それについて消費地の住民にコンセンサスが得られなかったら、原子力発電そのものをやめてしまえばよいでしょう。(P123)

原発の問題について、推進派と反対派との議論は平行線をたどることが多い。

推進派は、原発はクリーンなエネルギーであり、安全である、

また、日本のエネルギー事情から言って、

原発無しですべてのエネルギー需要をまかなうことはできない。

もし、そうしようとするならば、大変なコスト高になってしまう、

という主張。

対する、反対派は、原子力が絶対安全ということはあり得ない、

少しでもリスクがあるならば、他の方法を選択すべき、

という主張。

これでは平行線である。

原子力の安全性一つを取ってみても、

常識的に考えて、絶対安全ということはあり得ない。

これは原子力に限らず、どんなものであっても、

技術の進化によって、リスクを限りなくゼロに近づけることはできるが、

ゼロにすることはできないものである。

そして、原発の場合、その“まさか”の事故が起こった時、損害や被害が大きい。

この問題の本質は、

“電力は十分欲しい、しかし、原子炉を自分たちの近くに作るのは反対”

という非論理的な考えを許してしまっていることにある。

もし、東京で電力需要が多いのであれば、東京に原子炉を作るべきである。

それがいやなら、作るのをやめてしまえば良い。

しかし、その場合、今より不自由な生活をする必要がある。

それを住民投票でもなんでもやって、自分たちで選択すれば良い。

私はそう思う。

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