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2011年3月12日 (土)

「人望力」の条件/童門冬二

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 土井利勝にいわせれば、「よく世間では“間抜け”という。のんびりしている人間や、動作がゆったりしている人間のことをいうのだが、解釈は反対ではないのか。いまの人間はせかせかしすぎて、逆に“間”がなさすぎる。つまり間が存在しない。抜けている。こういうせわしない人間を“間抜け”というのではなかろうか」と冗談を飛ばしていた。(P197)

土井利勝は徳川時代初期の幕府の重役であり、

もっとも人間味あふれるリーダーの一人である。

特に得意なのは“間の活用”だった。

何でもすぐ結論をだすのでなく、

「なぜ、こうなるのか」、

「なぜ、こうしなければならないのか」、

ということを当事者にじっくりと考えさせたというエピソードが数多く残っている。

普通、“間抜け”というと、少し抜けていたり、反応が遅かったりする人を言うが、

利勝は違った意味で解釈している。

つまり「間が存在しない。抜けている。こういうせわしない人間を“間抜け”」と言っている。

確かに、利勝は、部下に対して一方的に教えるのではなく、

必ず、考えさせる時間を与えている。

現代風で言えば“コーチング”である。

リーダーがすべてを教えるのでなく、部下に考えさせる、

それによって部下を育成する。

この手法は、今も昔も変わることのない、

人材育成のポイントだということであろう。

自分で考え、自分で結論を出す思考方法を身につけなければ、

いつまでたってもその人間は成長しない。

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