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2011年3月14日 (月)

外交崩壊/古森義久

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 中国を訪問したブッシュ大統領は2001年2月21日午前、北京市内の清華大学での演説で中国の教科書の内容を批判的に取りあげ、「有害だ」と非難したのだった。
 清華大学はいうまでもなく中国の超エリート校である。当時の朱鎔基首相や次の国家主席となった胡錦涛氏らが卒業した。ブッシュ大統領はこの大学で学生たちを前にして演説し、その演説はテレビ中継で中国全土に流された。(中略)
「アメリカについての誤った像はアメリカ以外の他者によっても描かれている。私の友人である(クラーク・ラント)中国駐在アメリカ大使が告げたところでは、中国の教科書のいくつかはアメリカ人について『弱い者をいじめ、貧しい者を弾圧する』と記しているという。また昨年(2001年)、出版されたばかりの別の中国の教科書はFBI(連邦捜査局)の特別捜査官というのは『労働者たちを弾圧するために使われる』と教えているという。このいずれの記述もまちがいだ。こうした記述は過去の時代の残滓なのかもしれないが、まちがいであり、有害だ」(中略)
 日本の歴代首相の口から出ることなど夢にも望めないような率直な言明だった。(P184~186)

日本と中国の関係を悪化させている根本に、中国の歴史教科書の問題がある。

中国の教科書は、中国全土どこでも内容が同一の“国定教科書”である。

中国の歴史教科書の特長は、

日本に関する記述が膨大であり、中国現代史のうち全体の40%が抗日の闘争の記述、

その中で、日本の“侵略”や“残虐”を最大限に拡大し、その残虐性を強烈に印象付けるために多数の絵や写真を使っている、

しかも、その記述は歪曲と不正確さに満ちている、

そして、日本についての記述は、1945年8月に戦争が終わった瞬間、消えてしまうということ。

戦後の日本についての記述はほとんどない。

そうすると、中国の人たちは子供の頃から、反日の考え方を洗脳されているということが言える。

この問題を放置して日中の関係が改善するわけがない。

米国のブッシュ大統領が、訪中したとき、中国全土にテレビ中継される中で演説し、

中国の歴史教科書の米国に関する記述の部分が歪曲、捏造されており“有害だ”と非難したということだが、

中国の歴史教科書の影響をもっとも受けているのは、米国ではなく日本である。

中国の歴史教科書が“有害だ”というべきは米国ではなく、日本である。

日本の政治家は、もっとはっきり主張すべきだ。

もはや、好むと好まざるに関わらず、中国との関係を無視して、日本の経済発展は考えられないのだから。

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