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2011年3月19日 (土)

成果主義は怖くない/高橋俊介

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 たとえば、戦略系のコンサルタントが顧客にプレゼンテーションするとき、「社長ご安心ください。この戦略は競合他社もみんなやっています」などと言ったら、二度と出入り禁止になるだろうが、人事に関しては逆に、「この制度は他者も導入しています」と言った方が、むしろ信用された。(P110)

これは、コンサルの現場で経営者の口からよく出る言葉である。

人事制度に唯一絶対の正解はない。

コンサルタントは、企業の規模やビジネスモデル、戦略、雇用形態等々、さまざまなことから、その企業に最適な人事制度を構築しようとする。

そこにはスタンダードな人事制度なるものはない。

今、流行の人事制度もない。

あくまで、その会社にあった人事制度があるだけである。

ところが、顧客である企業の経営者から出てくる言葉は、それとはまったくちがう。

「この制度は他者も導入しているのでしょうか?」

この言葉が必ず出る。

「はい、他者も同じように導入していますよ」と言えば安心するのだろうが、何か違和感を感じる。

というより、おかしい。

他者とちがうことをしなければ、生き残っていけないのが、今の時代である。

企業のビジョンや戦略やビジネスモデルがちがえば、当然人事制度も違ってくる。

人事制度にも独自性が求められて当然である。

これは当たり前のことなのだが、これが人事制度のことになると、スタンダードなものがあると思い込んでいる経営者が多い。

どうしてなのだろう?

日本人の体質気質から来るものなのだろうか?

昔、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」というフレーズが流行ったが、

人事制度に対する経営者の考え方に、このことが最も表れているような気がする。

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