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2011年4月15日 (金)

伝説コンシェルジェが明かすプレミアムなおもてなし/前田佳子

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 ずいぶん以前、ホテルの仕事を辞めようと思ったことがありました。
 そんなとき、もう亡くなられましたが、世界的俳優のマルチェロ・マストロヤンニさんが、映画のキャンペーンのために来日されました。
 ところが、マストロヤンニさんは取材直前に体調を崩されて、本当は別のホテルに宿泊される予定だったのですが、一晩そのままお泊まりになることになったのです。
 私が伺うと本当につらそうで、ハーブティをお入れしたり、たまたまもっていた漢方薬を煎じて差し上げました。その日は、テレビの取材が何本かあったのですが、テレビカメラの前に出た瞬間に、マストロヤンニさんは何事もなかったかのように、とても元気なお姿になるのです。前にもお話ししましたが、海外のエンターテイナーのプロ意識の高さには本当に驚かされます。
 そして、取材が終わると、またベッドに倒れられ、ぐったりとされていました。すべての取材が終わり、マストロヤンニさんが「彼女を呼んで」といわれ、夜中の三時くらいまでずっとお側についていました。
 翌日、私は再びお部屋に呼ばれました。するとマストロヤンニさんは、「いろいろつらいことがあるかもしれないけれども、この仕事はやめなさんな。あなたはこの仕事をするべくして生まれてきた人だと私は思う。だから決してあきらめないでがんばりなさい。これは私がいっているんじゃなく、神様が、私の体を使っていっていると思いなさい」
と手を握ってくれたのです。
 翌日には辞表を出そうと思っていたときだったので、私は驚きました。(P193~195)

危機は誰にでもある、

人生の危機、会社の危機、キャリアの危機、家庭の危機、等々・・・

この本の著者、前田氏にも、仕事を辞めようとした時期があったということ、

しかし、その危機を救ったのは、名優マストロヤンニの言葉だった、

言葉には力がある、

言葉そのものに力がある場合もあるし、

この言葉を語った人の人格や生きざまによって、さらに味付けられることもある、

その人の生きざまが、言葉という形で凝縮されるとき、言葉は力を持ち、輝きを放つ、

そんな言葉を語れる生き方をしたいといつも思っている。

しかし、まだまだそこに至るには、遠い道のりである。

日々新たに、自分の信じた道を一歩一歩、歩んでいきたい。

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