« 日本人だけが知らない日本人のうわさ/石井光太 | トップページ | 伝説コンシェルジェが明かすプレミアムなおもてなし/前田佳子 »

2011年4月14日 (木)

理想的日本人 「日本文明」の礎を築いた12人/渡部昇一

Bt000011666500100101_tl

 事をなす志を立てる人がいたら、政治家しては大久保に学ぶべきではないかと思う。
 学ぶべきことの第一は、はっきりとしたビジョンを持つことだ。大久保は最初のうちは公武合体という目標を持っていた。途中で「とても幕府と一緒にやっていけない」とわかると、今度は倒幕というビジョンをもつ。そして、世界を見てくると、富国強兵というビジョンをもつ。それぞれの時点において明確なビジョンを持ち、しかもビジョンを持ったら、絶対揺るがなかった。
 第二に、一貫して筋を通し、その筋をもとにした強力な論理の構築ができたことも大切だ。小御所会議で山内容堂が慶喜を弁護したときには「それなら領地を差し出せ」という強靱な論理を組み立て、上手なディベートができた。外交でも清国にいってきちんと筋を通した。戦後の日本の対中国外交の間違っているところは、筋を通すという姿勢がないことだ。チャイナ・スクールの人に、大久保の墓のあたりにある砂利でも砂でも持ってきて飲ませてあげたい。
 現在の不甲斐ない状況と明治の大久保たちとの差は、「エリートが国家を背負う」という意識の違いが最大の原因だろう。といっても、大久保たちは特別のエリート教育を受けたわけではない。外様藩の下級武士にすぎなかった。そんな彼らがなぜ、あそこまで強烈な意識を持ちえたのか。これは「自分たちがつくった国」と考えていたからだと思う。(P167~168)

明治時代、国家の礎を築いた大久保利通、

この時代の国家のリーダーを見ていると、現代の日本の政治家と決定的にちがう“何か”があると思わされる。

問題はその“何か”とは何だろうということ、

ここで著者は、彼らは「自分たちがつくった国」と考えていたからだと言う。

自分たちが立ち上がって倒幕し、明治という国家をつくった、

自分たちでつくった国である以上は、責任もある、

この強烈なエリート意識が、根本にあるからこそ、あれだけのことができたのではなかろうか。

「その人をつき動かしているものは何か?」

リーダーを見る場合、この視点を持つことは重要だ。

« 日本人だけが知らない日本人のうわさ/石井光太 | トップページ | 伝説コンシェルジェが明かすプレミアムなおもてなし/前田佳子 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 理想的日本人 「日本文明」の礎を築いた12人/渡部昇一:

« 日本人だけが知らない日本人のうわさ/石井光太 | トップページ | 伝説コンシェルジェが明かすプレミアムなおもてなし/前田佳子 »