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2011年4月11日 (月)

陸海軍戦史に学ぶ 負ける組織と日本人/藤井非三四

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 米海軍は、日本海軍の敗因は人事だったと指摘している。どうして敵から指摘されるような拙い人事になったのか、明快な信賞必罰がなされなかった結果だといえる。その好例を、同じ方面で戦った井上成美と田中頼三に見ることができる。
 日本海軍最後の大将となった井上成美の英才ぶりは、今も広く語られている。三国同盟に強く反対し、航空主体の兵備への切り替えを主張したりしたことは高く評価されて当然だろう。しかし、戦場での実績となると問題山積で、どうして大将になれたのかと首をひねる。(中略)
 これに対して、田中頼三はガダルカナル島を巡る海戦で、第二水雷戦隊司令官として大活躍した。輸送船団を護衛しながら、また駆逐艦でガダルカナル島への補給を続けながら、その一方で敵艦隊と渡り合った田中の手腕を米海軍は高く評価している。それなのに、ガダルカナル戦が終わる前に更迭されて舞鶴鎮守府付、続いてビルマの第十三根拠地隊司令官に飛ばされた。敵がもっとも恐れた闘将は、味方によって洋上で戦う機会を奪われたのだ。どんな理由があったにせよ、理不尽極まりない。(P85~86)

日本がアメリカに負けたのは、圧倒的な物量の差によるというのが、

戦争については全くの素人である私の考えだが、

米海軍が、日本海軍の敗因は人事だったと指摘しているというところは興味深い。

確かに組織が、その持てる力を発揮するか否かは、人事によるところが大きい。

特に不透明な人事は、組織の構成員の不信を招くだけでなく、実害をもたらす。

私が仕事で関わっている企業はほとんどが中小同族企業である。

同族企業の場合の特徴は、経営幹部はほとんどが同族で占められているということ、

これによってうまくいっている企業もあるにはあるが、

社員に聞いてみると、やはり、閉塞感や不平不満を感じているところもある。

人事は信賞必罰、実力主義でやるべきだというのが原則だが、

そううまくいかないのが中小同族企業だというのもまた事実だ。

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