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2011年4月27日 (水)

アップル、グーグル、マイクロソフト/岡嶋裕史

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 日本はモノや規範を大事にする傾向が強く、ハードウェアを過剰に保護し、既存のルールを尊重しすぎている。その分のしわよせが、サービスの硬直化や低下に結びついている。
 たとえば、クラウドが登場し始めた頃、日本のメーカは「どこの国に情報が保存され、演算が行われているかわからないのでは、各種法制度に抵触する危険がある」という懸念を示した。これは、どの国の事業者も負うリスクである。だが、対応が好対照であった。
 日本のメーカは、「したがって、企業、特に基幹業務では利用が難しい」と続ける。これがグーグルだと、「米国政府向けには、米国内だけの処理能力を使うメカニズムを構築しよう。なに、大した作業ではない。ついでに、国をまたぐデータセンタのデータ取り扱いに関する国際的なルールも作ってしまおう。これで欧州にも進出できる。ビジネスチャンスだ」となる。
 ITを使う目的は利用者を幸せにするためである。それ以外に、ITに意味などない。だから、この目的に合致しないルールは時には壊してみる必要があるのだろう。少なくとも、今あるルールを疑ってかかる態度は常に必要である。そうでなければ、グーグルに追いつくことなど、いつまで経ってもできない。この戦場では、非常識かどうかではなく、不合理かどうかで物事を判断する必要があるのだ。(P172~173)

ある国会議員の言った「2番ではダメなんですか」という言葉が話題になったことがあった。

その言葉の真意がどこにあったのかは置いといて、

確かに日本はトップに立つのが苦手だ。

トヨタもGMを抜いてトップに立った途端おかしくなってしまった。

2番手以降で、誰かが敷いたレールの上を走っていくのが得意なのが日本である。

一方、アメリカの企業は、トップに立つことに対して貪欲である。

かつてGEの会長に就いたジャック・ウェルチが、世界で1番か2番の事業以外はすべて撤退または売却という方針を打ち出して話題になったが、

これに限らず、アメリカの企業はトップに立つことに非常に強いこだわりを持っている。

また、トップに立つためにはルールまで変えてしまうしたたかさを持っている。

そして、ルールを変えることによって、トップをより磐石なものにしてしまう。

そこには、既存のルールの中で戦おうとするか、ルールが不合理であれば、ルールそのものを変えてしまうのか、の違いがある。

それこそ、肉食系と草食系の違いである。

特にITの分野で、アップル、グーグル、マイクロソフトのような世界的な企業が現れないのは、

そのような日本人が伝統的に持っている価値観や体質気質が邪魔をしているように思えてならない。

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