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2011年4月17日 (日)

裁判長! ここは懲役4年でどうすか/北尾トロ

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 傍聴経験から思うのは、物事なんて、見る角度によってまったく違うように見えるということ。一方にとっては冗談交じりの発言のつもりでも、相手が深刻に受け止め傷つけば「ひどい言葉を浴びせかけられた」ことになってしまう。酔いつぶれて手近なサウナに宿泊することも、無断外泊には違いない。普段それが問題にならないのは夫婦間がうまくいっているからなのだ。愛情とか、信頼感とか、目に見えないものに支えられて、表面化しないで済んでいるのである。考えてみれば、死ぬまで連れ添う結婚生活って奇跡のようなものなんだよな。

本書は生の裁判の傍聴記で、野次馬的な視点で書かれている、

内容は、殺人、DV、詐欺、強姦、離婚等々…

ここで繰り広げられるやりとりは、ワイドショーや小説以上の生々しさ、

上記は、離婚裁判での夫婦のやりとりを傍聴した著者の感想、

信頼関係で成り立っている夫婦の関係であるだけに、

いったんこれが崩壊すると、すべてが裏目に出る、

冗談のつもりで言った言葉が、相手には非難に聞こえたり、

次から次へと、突っ込み所満載で、お互い非難の雨あられ、

こう考えると、“死ぬまで連れ添う結婚生活って奇跡のようなもの”という著者のことばも理解できる。

夫婦の関係だけでなく、すべての人間関係の基礎は、お互いに信頼することであり、

これがなくなった時、もう修復不可能の状態まで、一気に猛進してしまう、

つくづく人間は理性でなく、感情で動いているのだと痛感させられる。

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