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2011年4月 5日 (火)

ハイコンセプト 「新しいこと」を考え出す人の時代/ダニエル・ピンク

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 21世紀、我々はどうやって生きていくのか、格差社会の中でどうやって上昇志向を持続できるのか。
 これまでのように学校で良い成績を取って良い会社に行ったところで、いまの義務教育で教えられているようなことは、メモリチップにおさめたらせいぜい100円分の価値しかない。そこまで潰しがきかなくなってしまった。
 現実にこんな例がある。
 アメリカの高校で、「カンニング」を容認するようになってきたというのだ。
 最近二、三例でてきたが、これは見逃してはならない非常に重要な兆候である。
 つまり、情報化社会においては、誰もが携帯する検索エンジン・グーグル、あるいはメール交換であらゆることが調べられるので、カンニングするなと言っても意味がない。カンニングはまず物理的に防ぎようがない。
 それだけではない。「答えのない時代」のいま、世の中に出たら、知識を持っていることよりも、多くの人の意見を聞いて自分の考えをまとめる能力、あるいは壁にぶつかったら、それを突破するアイデアと勇気を持った人のほうが貴重なのである。
 すなわち、これからは、おおいに「カンニングをしろ」という時代なのだ。商売でも何でもそうだが、社会に出たら成功するためには、カンニングを上手にした行動力のある人間のほうが勝つのである。(P16~17)

カンニングということで思い出すのは、つい数ヶ月前に起こった、

大学入試の会場でネットを利用したカンニングを行った予備校生の問題である。

その時、マスコミがこぞって取り上げ、ネット社会での新たなカンニングの手口ということで話題なった。

しかし、一方、「たかが一人の人間のカンニングでどうしてこんなに大騒ぎするのか」

と、違和感を感じた人も多かったのではないだろうか。

このとき、考えさせられたのは、カンニングをしたこと自体は悪いことだが、

企業が本当に求めるのは、もしかしたら、このようなことのできる人材ではないだろうか、ということだ。

学生時代は、解答のある問題を解くことを求められる。

ところが、ビジネスの世界は、解答のない世界である。

そのような問題を、自分の中にある、あらゆる資源を利用して仮説を立てる。

それこそ、ネットを利用したり、自分の人脈を利用したり、

利用できるものはすべて利用して仮説を立て、それを実行する、

これができる人材を企業は求めている。

おそらく日本の学校教育で育てられた人は、

そのままではビジネスの世界では使い物にならないであろう。

と、いうことは、学校も変わる必要があるということ。

カンニングの手口も今回は発覚したが、今後益々巧妙になることが予想される。

であるならば、それを許さないために、さらに監視を強化するのか、

しかし、それはイタチゴッコに終わる可能性大である。

むしろ、発想を変えて、いっそのこと、カンニングOKとしてしまうか、

入試では、解答のない難問を出し、どんな手段を利用してもよいので、制限時間内に解くように求める、

そして、どのようなプロセスで解いたのか、その独創性を見て合否の判断をする。

こんな入試問題に合格した人材であれば、企業からは引く手あまただと思うのだが、どうだろう。

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