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2011年5月11日 (水)

戦略の失敗学/森谷正規

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 いま問題になっている失敗の多くは、現場においてミスも不手際も不注意も怠慢もないのに生じる。みなが真面目に一生懸命に働いているのに、失敗が生じるのだ。いったいなぜなのか。
 それは戦略に問題があるからだ。やっていることに戦略がない、あるいは戦略がまずいから失敗するのである。(中略)
 いまも日本の底力は強い。その強さを活かせば、いま直面している経済恐慌を何とか凌ぐことができる。だが、この厳しい時代に、確かな戦略がないと大失敗をし、強いはずの現場の力を十分に発揮できない恐れが大きい。いまの時代に真面目だけでは生きてはいけず、したたかな戦略が必要である。(P13~14)

かつて、高度成長期には戦略はそれほど必要とされなかった。

米国の後を必死になって追っていればよかった。

なすべきことは自ずから決まっていて、現場がひたすら頑張ればよかった。

ところが、米国に追いつき、追い越して成功を謳歌している間に、時代は大きく変化していった。

韓国、台湾、中国が力をつけきて、安値で国際市場に参入してきて、国際競争が一段と激しくなった。

大量に安く作ることにおいては、日本はかなわない。

日本はシェアをどんどん奪われていった。

また国内においても、成長の後の成熟の時代に入って、様々な問題が顕在化していった。

もはや、現場がまじめに一生懸命働けば勝てる時代ではなくなってきている。

それだけに、企業にも国家にも戦略が必要になってくる。

しかし、歴史的に見ても、戦略は日本にとって苦手科目である。

戦略という言葉は頻繁に使われるようになったが、言葉が踊っているだけのように感じる。

今、震災後の復興が遅れているのも、国家に戦略がないからである。

何をしたいのか、全く見えてこない。

これでは現場がどんなに一生懸命働いてもダメである。

今の日本に必要なのは、国家としての戦略でありビジョンである。

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