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2011年5月24日 (火)

敵対的買収/清水一行

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「上場企業の経営というのは、常に成長を意図しなければならないものと考えているんです。ときには企業の成長飛躍を促進させるために、大局的総合的な判断にたった合併が必要になってきます。わたしは先人の遺産を生かし切れない経営者がいたら、株主の立場から経営者交代を強く求める。そうすることで活力のある自由主義経済を、発展させていけるわけです。」

ライブドアによるニッポン放送株の買収騒動は日本の企業社会に大きな衝撃を与えた。

この小説が書かれたのは1990年なので、この買収騒動の15年前、

モデルは、ミネベアと三協精機と言われている。

ある日、“買収王”の異名をとるリミテッド・ベアが、中堅メーカー協亜精工の株を秘かに買い占めた事実が発覚する。

乗っ取りか、それとも株の高値買い戻しか。動揺する経営陣・・・と、M&Aの攻防を描いている。

この小説はどちらかといえば、乗っ取られる側の視点で書かれている。

M&Aを仕掛けるリミテッド・ベアは悪で、そこから守ろうとする協亜精工の側に正義があるという描きかたである。

それは1990年当時、まだ日本社会でもM&Aそのものがレアケースであったことからも十分に理解できる。

事実、モデルとなったミネベアと三協精機の買収劇も失敗に終わっている。

上記は、リミテッド・ベアの社長、高野多賀三が、協亜精工の経営陣に言った言葉、

言っていることは、きわめてまともなこと。

今、M&Aを積極的に推進している企業は、このような論理で行っていることだろう。

そして、好むと好まざるとに関わらず、これから先、M&Aは企業が勝ち残っていく為の有力な選択肢の一つになっていくことだろう。

つい先日も、武田薬品工業がスイスの製薬大手ナイコメッドを買収したと発表された。

経営者も社員も意識を変えるべき時期に来ていると言うことは確かなのではないだろうか。

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