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2011年5月29日 (日)

ポン!とわかる日本経済/野田稔

A9r1303

 日本の教育は、いくつも問題を抱えています。
 総花的に知識を教え込むことに偏りすぎて、子どもたちのやる気を引き出したり、困難を越えて努力しようという気持ちを育てることが見失われています。
 教育では、知識よりも、子どもたちが「何かをなしとげたい」という気持ちを持つよう導くことが大切なのです。これを「達成動機」といいます。
 この達成動機を教育に組み込んでいる国とそうでない国があります。たとえば、「がんばれば夢がかなうんだ」
 という、「努力の大切さ」をたたえる話が教科書に載っている国といない国があって、比べると、経済成長率が明らかに違うのです。
 この点で昔の日本は優等生でした。しかし教育の現場ではそうは思われていなかったようで、日本の教科書からはいつの間にか、そうした話が消えてしまったのです。
 「成績などは問題じゃなくて、自分らしいのがよいことなのだ。個性が大切だ」という話をする先生が多いのですが、それでは国全体として前に向かって進む力は生まれてきません。
ここ20年、日本の経済成長率が落ちてしまったのも、一つにはこうした教育内容の変化が原因なのではないでしょうか。
 自分らしくあるのは大切なことだとわたしも思いますが、「がんばってもがんばらなくても何も変わらない」というのは、大ウソです。(P251~252)

頑張った者負けの組織風土は、間違いなく組織を弱体化させる。

私は人事コンサルの仕事をしているのだが、

もし会社の人事制度が、頑張っても頑張らなくても、報酬は全く同じという形のものであれば、

そこで働く社員は「だったら頑張らない」と考えるようになり、

やる気のある者はしらけ、場合によっては辞めていくであろう。

結果として、やる気のない社員ばかりが会社に残ることになり、その会社は衰退していく。

これは会社という組織の話だが、今、日本全体がちょうどこのような状態になっていると言えよう。

平等、横並び、ナンバーワンよりオンリーワン、自分探し、草食系・・・

このような言葉が蔓延する今の日本、

これで、これからのグローバル化した世界で勝ち残っていけるのだろうか。

もう一度、教育から立て直していかなければ、未来の日本はない。

キーワードは「達成動機」である。

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