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2011年5月 4日 (水)

そうだったのか! 現代史/池上彰

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 「ベトナム戦争でアメリカは勝てない」
 私が最初にそう思ったのは、高校生のときでした。
 新聞に掲載された一枚の写真を見たのがきっかけです。ベトナム戦争が激化していた頃の、ある日のことでした。稲穂が実った田んぼの真ん中を、アメリカ軍の戦車が走っている場面でした。
 稲穂は無残に倒れて、戦車の通った跡がくっきり残っています。
 このアメリカ人たちには、米に対するアジア人の思いは理解できない。私はそう感じたのです。
 アメリカ人にとって、田んぼに広がる稲穂は、ただの草だったのでしょうか。見渡す限り平らに広がる草原だったら、戦車で草をなぎ倒すのも快感でしょう。
 しかし、それは穂でした。
 私たちアジア人がもっとも大切にしているものです。
 そんな思いを知らないまま軍隊をいくら送り込んでも、現地の人々の支持を得ることはできません。
 「この戦争、結局はアメリカが負けるだろう」
 私はそう思ったのです。

戦争に勝つには戦略、戦術、物量、兵士の士気、等々、そのようなものが必要だと一般には考えられている。

しかし、それであればベトナム戦争でアメリカが敗北することなどあり得ない。

ところが現実には、ベトナム戦争は泥沼化し、結局アメリカはベトナムから軍を引き上げざるを得ない状況に陥り、終結を迎える。

物事をみるとき、「鳥の目」と「虫の目」が必要だと言われる。

「鳥の目」とは、物事を大局的に、俯瞰的にみる目、

「虫の目」とは、虫が見るように、近距離から複眼をつかって様々な角度から注意深く見る目、

このことから考えると、当時のアメリカ、およびアメリカ人は、「虫の目」で見ようとしていなかったのでは、ということが言える。

池上氏が指摘しているように、彼らはベトナム人の大切にしているものを踏みにじるような行為を平気でしている。

これでベトナム人の支持を集められるはずがない。

その結果、事実上、戦争に負けてしまう。

これを教訓とし、学べば良いのだが、どうも同じことを繰り返しているようだ。

その後、イラクでも同じようなことを繰り返した。

そして、今回のオサマ・ビン・ラディンの殺害、

これによってテロを誘発しなければ良いのだが・・・

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コメント

はじめまして。池上さんつながりでお邪魔しました。私も最近この本を読んで、久しぶりにこんな面白い本を読んだと感動していたところです。レビューを書きましたのでよろしかったらおいでください。

http://adansonian.blogspot.com/2011/06/blog-post_27.html

こういう質のいい本がたくさん出るといいですね。個人的には文庫になってたのがうれしいです。

adansonianさん、コメントありがとうございます。
adansonianさんのブログも拝見させていただきました。
ブログにも書いてあったように、高校で習う歴史は現代史までいかないケースが多いようです。
でも、今、日本や世界で起こっていることは、現代史から見るとよくわかることがあります。
日本の学校教育にも問題がありますね。

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