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2011年5月 2日 (月)

朝10時までに仕事は片づける/高井伸夫

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 仕事の効率を少しでも上げていかなければならない時代に、一人でできる仕事を二人、三人にやらせたら、能力はレベルダウンするに決まっています。やる気もなくなります。ワークシェアリングがダメなことは、それをやったフォルクスワーゲンが、やらなかったベンツに大差で負けたことによっても証明されているのです。
 どうしてもやるなら、アメリカのミュージカルの本場ブロードウェイで実行された方式がよいと思います。
 ニューヨークで貿易センタービルへのテロがあった後、緊急事態ということで賃金を一律25パーセント下げ、社員全員が営業マンになって、客引き、アピールをしたと伝えられています。
 一律に25パーセント下げられるのがアメリカで、日本ではそういう荒療治は法的にできません。それでも最近最高裁から、
「賃金ダウンもあり得る時代になってきた」
という判断がくだされたので、現段階では20パーセントダウンくらいまで大丈夫と思われます。
 賃金ダウンは働く者にとって大きな痛手ですから、下がらないに越したことはありませんが、生き残りたいならこっちを選ぶか、もしくは思い切った人減らしをするしかないでしょう。
 人も減らさない、賃金も大幅に下げない、仕事は少しやればいい、というワークシェアリングの発想は、いまあるもので食いつないで、後は座して死を待つという以外の何ものでもありません。(P100~101)

一時ワークシェアリングが話題になったことがあった。

1人でできる仕事を2人、3人で行う、その分労働時間は短くなり賃金は減るが、それによって雇用を確保するという発想である。

ワークシェアリングは雇用の確保という面では少々効果があるかもしれないが、生産性の向上、能力向上という面から考えれば明らかにマイナスである。

それは社会主義の失敗によって証明されている。

どうして社会主義がうまくいかなかったのか、

たとえば、頑張っても頑張らなくても給料が同じであれば、「だったら頑張らない」となってしまうのが人間である。

人は仕事によってお金以外の様々なものを得る。

やりがい、生きがい、キャリアアップ、社会貢献、人からの感謝、等々・・・

しかし、ワークシェアリングの発想は、その仕事を「作業」のレベルまで下げてしまう。

「作業」であれば、「こなせばよい」となる。

一定の時間、決められた作業をして、決められた賃金を受取り、後は自分の好きなことをやる。

こんな人ばかりが増えたら、企業は確実に潰れる。

これから先、雇用の場が減ると、またワークシェアリングの導入が論じられるようになるかもしれないが、そのマイナス面はしっかりと押えておく必要がある。

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