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2011年5月 7日 (土)

ワーキングプア/門倉貴史

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 さらに、日本の企業は、終身雇用制度・年功序列賃金制度が円滑に機能するよう、企業内教育を積極的に行った。欧米の企業は、基本的には、必要なときに必要な人材を採用するというスタンスであるため、企業内で従業員の訓練を行うことはない。すでにスキルを備えた人材を外から調達してくるのだ。これに対して、終身雇用制度を採用する日本の企業は、基本的に高校や大学を卒業したばかりのスキルのない人たちを採用するわけだから、企業のなかでスキルを身につけさせるためのさまざまな教育訓練を実施しなくてはならない。その場合、スキルの習得は、企業内で勤続年数の長い上司によって行われることが多かった。しかし、バブルが崩壊した1990年代以降、日本企業は、終身雇用制度・年功序列賃金制度を維持することが困難になってきている。(P99)

門倉氏の「欧米の企業は、基本的には、必要なときに必要な人材を採用するというスタンスであるため、企業内で従業員の訓練を行うことはない」という指摘は明らかに間違っている。

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統計によると、日本企業の従業員一人あたりの研修費用は欧米企業の2分の1以下である。

それどころか、中国企業にも大きく劣る。

もちろん、お金をかければよいというわけではないが、企業の人材育成への姿勢を測る一つの目安にはなる。

ただ、著者の言うように、日本企業では昔から、上司が部下に教えるOJTは行われてきた。

これが日本企業の強みであったわけだが、

終身雇用・年功序列制度が崩壊した今、日本企業の強みであったOJTすらもおろそかになってきている。

企業間競争の激化により、仕事が忙しくなり、自分の仕事をこなすことが精一杯、とても部下の育成までかまっていられないというのが現状である。

これでは国際競争に負けるのは目に見えている。

日本企業は社員の教育にもっとお金をかけるべきである。

手遅れにならない前に。

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