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2011年5月18日 (水)

ジャンボ機長の状況判断術/坂井憂基

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 これからしばらくはBeingFleetの時代です。個人でも組織でも、まずは生き残ることがもっとも重要です。
 成績を上げるよりも失敗をしないこと、大幅な損失を出さないこと、会社でいえば業界ランキングを上げることよりも潰れないことがもっとも重要になる時代です。
 今の時代には、ホームランをねらう必要はありません。ホームランをねらえば三振する確率が増えます。かといってバッターボックスに立たなくていいわけではありません。バッターボックスに立たない選手はすぐにチームを追い出されます。
 個人も会社もホームランをねらうよりも、まずアウトにならずに塁に出ることが大切になります。そのためには何本ファールで粘っても、フォアボールでも、場合によってはデッドボールでも、とにかくアウトにならずに進塁することが求められる時代です。(P18~19)

BeingFleetとは、戦って勝つことよりもやられないこと、生き残ることを主眼においたやり方を言う。

この本の著者、坂井氏はジャンボジェット機の国際線機長。

旅客機の機長として一番大事なことは、いかにして事故を起こさないか、または未然に防ぐかである。

ここでは、「失敗から学ぶ」という発想は通用しない。

失敗したらおしまいという世界である。

一瞬の判断の誤りや、チェックのミスが、数百人の人命を失わせることにすらなるという職業柄、「失敗しない」「負けない」「ミスしない」ということが第一になる。

その坂井氏の経験から、今の時代も「負けない」こと、「生き残ること」が第一の時代だと論じている。

ホームランねらいよりもまずはヒットを打って塁に出ること。

塁に出ることによって、生き残り、次のチャンスを待つこと。

これが大事だと言う。

「それは少し消極的過ぎないか?」という考えが一瞬頭をよぎったが、

しかし、よくよく考えてみると、「それは当たってるかも知れない」とも思うようになった。

今、震災後の日本では、国全体が萎縮し、自粛している。

このような時代、無理に勝とうとすると、かえって危機を招くことも考えられる。

まずは、この未曾有の国難にしっかりと耐え、生き残ること。

そして、次の飛躍に向けて、着々と準備をする。

このような発想も必要かも知れない。

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