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2011年8月12日 (金)

金融無極化時代を乗り切れ!/丹羽宇一郎

A9r2148  ちなみに、今回の金融危機が「世界同時恐慌だ」と騒がれるようになって、あるアメリカ人から手紙が届きました。彼は企業の元経営者で、私の友人です。この手紙はタイプされたものでしたから、私にだけではなくて、世界中にいる彼の友人に一斉に送られたものでしょう。ここには、サブプライム問題について、二つの忠告が記されていました。
 一つは、現金を持ち、流動性を高めて債務を減らせ。
 もう一つは、ムダを省いてコストを抑制し、スリム化しろ。不要なものを捨てろ「わかりきったことを言うな」と感じる人もいるかもしれません。どちらも当たり前の話です。しかし、この当たり前ができていないから、わざわざ彼はこうして書き記しているのです。要するに経営の原点に戻れと言っているのですが、実際はなかなか難しい。(P48~49)

現金を持ち、流動性を高めて債務を減らす。

ムダを省いてコストを抑制し、スリム化する。不要なものを捨てる。

不況のとき、これをしなければならないことはどんな経営者であっても知っている、いわば「当たり前のこと」である。

しかし、この「当たり前のことを当たり前にやる」ことは意外と難しい。

現役時代3度の三冠王に輝いた落合博満選手が一流選手の条件を聞かれ

「当たり前のことを当たり前にやること」

と答えたことを今でも覚えている。

おそらくアスリートに限らず、どの世界でも「当たり前のことを当たり前にやる」ということが一流の条件なのだろう。

その道で一流と言われる人は、せいぜい百人に一人、或いは千人に一人といったところ。

逆に考えれば、「当たり前のことを当たり前にやる」人もその位の確率かもしれない。

ではどうして「当たり前のことを当たり前にやる」ことが難しいのか。

それは動物の血が流れているからだと丹羽氏は言っている。

人間がきわめて不可解で非合理的な判断をするのも、この動物の血のなせる業だという。

ちょっとお金が入ったら、質素倹約なんてとっくに忘れてしまう。

賛沢が当たり前になってくると、もっと金ぴかにならなければ気が済まなくなる。

いつの間にか顧客の存在を忘れて、自分が会社の利益のすべてを稼いだような気になってくる。

利益が出なければ、出たように粉飾する。

悪いことだとわかっていても、それに手を染めてしまう。

「こんなことをしていたら、いつか塀の向こうに落ちてしまうぞ」と頭では理解していても、つい魔が差して、それと反するような行動をとってしまう。

つまり人間は合理的に判断し行動するのでなく、極めて動物的なのだ。

しかし、だからこそ、そこから一歩抜け出すためには、合理的に判断し行動することが必要だと言えるだろう。

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