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2011年8月15日 (月)

「意識の量」を増やせ!/齋藤孝

Bt000012789900100101_tl  細部の意識をはっきりとさせることがどういう効果があるのか、指揮者の小澤征爾さんがおもしろいことを書いている。
 小澤さんは、1959年、24歳のときにブザンソン国際指揮者コンクールに入賞した。そのとき、桐朋学園で師事していた斎藤秀雄先生のメソッドが基礎訓練としていかに効果的なものだったかを、こう表現している。

 斎藤先生は指揮の手を動かす運動を何種類かに分類して、たとえば物を叩く運動からくる「叩き」とか、手を滑らかに動かす「直線運動」というような具合に分類する。そのすべてについていつ力を抜き、あるいはいつ力を入れるかというようなことを教えてくれた。(中略)
 ぼくはどんなオーケストラへいっても、そのオーケストラが、ある難しい曲で合わなくなったり、アンサンブルが悪くなったりしているときに、僕のもっているテクニックを使って、必ずみんなのアンサンブルを整えることができるという自信を持っている。それはすなわち斎藤先生のメトーデによるものだ。それがオーケストラのほうからみると、セイジの棒は非常に明瞭だという答えになって表れるので、僕としては、指揮する場合に非常に有利な立場に立つことができるのだ。(『ボクの音楽武者修行』小澤征爾)(P111~114)

指揮の動きを「叩き」「平均運動」と部分的に分け、一つの動きを徹底強化させる。

しかもその力の緩急をはっきり教える。

それが斎藤メソッドだったということ。

オーケストラを指揮する時の指揮者の意識量は膨大だ。

鋭敏な感覚をとぎすませながら、大河のような水量で意識を張り巡らす。

その基本が、部分に分けて細部を強化することだというのが興味深い。

つまり、膨大な行動量も、細分化して一つ一つの行動を意識して確実に自分のものにしていくことが重要だということ。

これは様々な仕事のスキルを身につける時の参考になる。

どんな仕事でもそれは小さな行動に細分化することができる。

逆に言えば、仕事とは小さな行動の集積の結果である。

だから仕事の質や量を高めようとするならば、最初から大きな枠組みで考えないで、小さな行動に細分化してみる。

そして、その行動を一つ一つ身につけていく。

これが仕事の質や量を高めるコツではないだろうか。

そして、仕事の達人と言われる人たちの多くは、おそらくそのような方法論を自分なりに確立し自分のものにしている人たちではないだろうか。

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