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2011年9月 5日 (月)

日本企業にいま大切なこと/野中郁次郎、遠藤功

Bt000012951800100101_tl  「創造とは一回性のなかに普遍をみることだ」という言葉もあります。取るに足らない日常風景や他者とのやり取りのなかに潜んでいる小さな「コト」から、大きな変化の可能性に気づけるかどうか。イノベーションにはそれが重要であり、その気づきは普段の連続性のなかからしか得られないのです。

イノベーションは、他社との差別化のための重要な課題。

ではそれはどこから生まれるのか。

「一回性のなかに普遍をみること」と野中氏は言う。

つまり、まず先入観を持たずに、あるがままの現実を直視する。

その上で、現実の背後にある文脈を読み取り、関係性の本質を直観的につかみ取る。

さらに、その関係性をどのように変えていけば、新しい未来を切り開けるのかを考える。

そして、その構想を実現するために、不確実な未来に対してリスクを取る。

実例として野中氏は、「クロネコヤマトの宅急便」をあげている。

ヤマト運輸の「宅急便」というビジネスモデルもそのようなプロセスを経て生まれた。

きっかけは、当時社長だった小倉氏がニューヨークを訪れた際、道路の四つ角のそれぞれにUPS(アメリカの物流大手)の配送車が停まっているのを見たこと。

その「現実」から、小倉氏は緊密な配送網の存在意義を直観的につかみ取ったという。

当時の運輸業界では「小口荷物は儲からない」という常識が広く信じられていた。

小倉氏はそんな先入観を捨てて、素直に現実を直視した。

そうやって目の前の現実の意味を深く考えた結果、「小口荷物でも迅速かつ確実に届けてくれる」という「コト」に対する世の中のニーズに気づく。

そして、そのサービスを可能にする配送システムが新しいビジネスモデルとして生まれた。

まさに「一回性のなかに普遍をみた」のだ。

ポイントは、「先入観を持たずに、ありのままの現実を直視する」こと。

これは簡単なようで難しい。

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