韓国はなぜ反日なのか/吉井英一
私は、韓国で多くの人に出会いさまざまな体験をした。ここまで述べてきたように、嫌な目に遭ったことも一度二度ではないが、そんな中、嬉しいことを一つ確信している。
それは「多くの韓国人は親日である」ということだ。だが、そのことを親しい韓国人に話すと、彼らは「私は親日ではありません」と真顔で否定するのである。
1910年8月22日、「韓国併合ニ関スル条約(明治四十三年条約第四号)」に調印した大韓帝国首相・李完用氏は、親日派の領袖と目され、現在では売国奴と呼ばれている。
このように、韓国では「親日=売国奴」の図式ができあがっており、仮に日本や日本人を好きだとしても、公然と親日を名乗ることははばかられるという事情があるのだ。そのため、韓国人が日本寄りの発言をしたいときは、「私は親日ではないが」という枕詞を付けなければならない。
一方、反日をいくら声高に叫んでも非難される恐れはない。従って韓国人は、オフィシャルには反日を唱えるのである。
吉井氏は長年、韓国人を相手に韓国人と共にビジネスをしてきた経験からこの本を著している。
確かにマスコミで報道される、日本に対する韓国人の行動は過激であり、日本人から見るとちょっとひいてしまうところがある。
何かあると竹島問題、従軍慰安婦問題、日帝の植民地支配の問題等を持ち出し、謝罪を要求する。
しかし、それは吉井氏によると、韓国が国策として押し進めているといっても過言ではないという。
韓国という国家にとって「反日」は非常に使い勝手のよい言葉である。
韓国人は非常に自己主張が強い。
なかなかまとまらない。
しかし、「反日」を掲げると、一致団結することができる。
コンプレックスの解消にもなる。
日本に謝罪させれば自尊心を満足させることができる。
日本からカネをとったり借りたりする口実にもなる。
非常に使い勝手の良い言葉なのである。
だから、日本人はそのような表面上の韓国人の反日の態度をあまりにも真に受けてしまわない方がよい。
彼らは「親日」を叫ぶことはできないのである。
それは「売国奴」を意味する言葉だから。
要するに、表面的な現象だけを見るのではなく、その裏に働く本質を見抜く目を養う必要があるということ。
先日のフジテレビ前の「反韓デモ」のような形で対抗しないほうがよいことは確かだ。
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