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2011年10月16日 (日)

経営に終わりはない/藤沢武夫

Bt000013288700100101_tl  「まあまあだな」
 「そう、まあまあさ」
 しかし、実際のところは、私が考えていたよりも、ホンダは悪い状態でした。もう少し良くなったところで引き渡したかったのですが。
 「ここらでいいということにするか」
 「そうしましょう」
 すると、本田はいいました。
 「幸せだったな」
 「おれも礼をいうよ、良い人生だったな」
 それで引退の話は終わった。

戦後の混乱の中、天才技術者本田宗一郎とコンビを組み、経営を一手に引き受けて本田技研を世界的な企業にまで育て上げた藤沢武夫氏。

25年間、裏方に徹し、表に出ることがなかった。

本田宗一郎のような個性的な、ある面わがままな経営者と一緒に経営を行うということは並大抵なことではない。

経営者が二人いる場合、多くの場合、途中で関係はおかしくなる。

ところが、この二人の関係は25年間続く。

藤沢氏は「ホンダの社長は、技術畑出身であるべき。」という言葉を残している。

自分は専務にとどまり、決して社長になろうとはしなかった。

そのような役割分担が明確だったことも、25年間関係が続いた原因だろう。

この方針はホンダにおいて現在まで忠実に守られており、歴代の社長全員が技術畑出身である。

そして、創立25周年の記念日を前に、揃って現役の引退を決める。

上記は、その二人の最後の会話。

晩節を汚す経営者が多い中、その引き際は見事としか言いようがない。

「幸せだったな」「良い人生だったな」と言い合える間柄は最高だ。

そんな人生を送りたいものだ。

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