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2011年11月24日 (木)

本物の実力のつけ方/榊原英資、和田秀樹

4487799074  日本も含めた世界の主要国が迎えつつあるのは、知識が社会の中心的な資源となり生産手段の基本的役割を担う「知識社会」であることは先に述べた。少なくともそのような社会では、自分の体を使って単純作業をすれば生活はできるという常識は通用しにくくなっているのだ。事実、日雇い労働者の雇用機会が減っているように(世間では不況が原因とされているが)、最近では日本でも単純な手作業で生きる糧を得るのが難しくなっているのである。
 このように、先進諸国においてはいまや、「単純な手作業では生きる糧を得るのが難しくなっている」という状態が社会に広く浸透しているのである。手作業でも技術を必要としない単純な仕事は真っ先にリストラの対象にされ、機械ないし賃金水準の低い国々に奪われる傾向にあるのだ。仮に運良くそのような職を見つけて働くことができたとしても、対価として得られる賃金水準は以前に比べると格段に低い。それは書店で求人情報誌などを手にしてみれば一目でわかることだが、これは日本も含めて先進諸国ならどこでも起こっている問題なのである。
 日本ではそれを長引く景気の低迷やデフレ現象のせいにしているが、経済の構造そのものが変わりつつあることを考えるとその見方はやはりまちがっている。それは本来、日本の社会が知識を経済の基礎とする知識社会へ確実に移行していることの証左として見るべきものなのである。このような見方ができずにのんきに構えているような人は、このままでは将来たいへんな苦労をするのは目に見えている。

今、先進諸国の認識で共通していること。

それは、「知識のない人が社会の中で必要とされなくなったり、勉強をまったくしない人が知識社会では食べていけない危険性がある」ということ。

現に、現在、日本社会では単純労働の単価がどんどん下がってきている。

これは単に、不況のせいでもデフレのせいでもない。

また、派遣労働者や期間雇用労働者が多くなってきているからだけでもない。

もう10年くらい前、「稼ぐ人、安い人、余る人」という本を読んだことがある。

その当時は、「へえ~、そんな時代が来るのかな?」程度の受け止め方だったが、今、まさにそのことが起こってきている。

企業に高い付加価値を与えるようなごく一部の社員、いわゆる「稼ぐ人」はより高い報酬を得るようになってきている。

しかし、一方、単純作業をする労働者、いわゆる「安い人」の単価はどんどん下がってきている。

そして、怖いのは、「余る人」と「余る人予備軍」が日本ではどんどん増えてきているということ。

ドラッカーも、その著書で「知識労働者」の時代が来ると言っていたが、まさにそのような時代が来た。

生き残るには、生涯勉強し続け、成長し続け、それによって変化に適応していくこと。

全ての人にこのことが求められてきている。

これからはもっと厳しい時代が来るのではないだろうか。

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