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2011年11月21日 (月)

「Why型思考」が仕事を変える/細谷功

690_l  イノベーションについて語られた古典的名著にクレイトン・クリステンセンの『イノベーションのジレンマ』があります。そこで語られている重要なキーメッセージは、「一時代を築いた革新的イノベーションは次世代には負債になりうる」ということです。戦後の繁栄を築いた日本の成功要因が教育システムにあったことは論拠をまたないことですが、下手をすると今それが強力な負債となりかねない事態になっています。それはその産物が大量のWhat型思考の「そのままくん」、しかも「とびきり優秀なそのままくん」であったからです。
 いまや新興国の追い上げに対して真っ向から対抗しなければいけない立場となった日本は、ますます進む超高齢化という大問題を抱え、なんとか大きなモデルの転換を図られなければなりません。そのためにまず必要な「思考回路の転換」の一つが「What型思考からWhy型思考への転換」ということだと思います。

What型人間のことを「そのままくん」とはよく言ったものである。

確かに、唯一絶対の正解がないと落ち着かないWhat型思考の人には「答えがわかっている」と「わかっていない」の二通りしかない。

つまり〇か一かのデジタル的な思考回路なわけである。

確かに学校の勉強の場合には唯一絶対の答えがある。

しかし、世の中の問題は、答えがあるようでない、いわゆる「もやもや」した状態がほとんど。

What型人間は、この「もやもや」に耐えられない。

つい、「正解は何?」と言ってしまう。

これに対してWhy型思考の人にとってみると、程度が違うだけで「もっといい答えがあるはずだ」という一つの状態しかなく、「常にもやもやしている」という点でアナログ的だと言うこともできる。

逆に言えば、この「もやもや」を考えるためのエネルギーに変えるのがWhy型人間。

現代は「視界不良」という「もやもや」の状態がずっと続いているといっても良い。

ただ、この視界不良で正解のない時代だからこそ、これをむしろ楽しむWhy思考が求められる。

今、まさに、それまで社会的に優秀だとされたWhat型人間が役立たずになり、それまで傍流とされていたWhy型人間が重用されるという逆転現象が起こりつつある。

ある意味、面白い時代になってきた。

これから日本がどのように変わっていくのか、あるいは全く変わらないでこのままの状態でいくのか、しっかりと見てゆきたい。

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