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2011年12月11日 (日)

米国製エリートは本当にすごいのか?/佐々木紀彦

40007_l   詰まるところ、日米の学生の差を生んでいるのは、インプット量、読書量の差なのです。米国のエリート学生は、大量の読書を強いられるため、平均値が高いのです。
  ここでスタンフォードの学部生の読書量を推測してみましょう。スタンフォードは、秋、冬、春の三学期制で、各期の長さは10週間です。各期にだいたい4つの授業を選択しますので、一年間の授業数は、三学期(30週間)×4=120。学部生はそれを4年繰り返しますので、合計の授業数は480です。授業1回当たりの読書量を本1冊(200ページ)とすると、最低でも480冊(9万6000ページ)の本を読むことになります。しかも課題図書の大半は堅い本ですので、流し読みでは歯が立ちません。私自身、留学前は「速読には自信がある。少々の読書量ではへこたれない」と粋がっていたのですが、その読みは甘すぎました。読書量と課題図書の難解さは予想以上で、2年間の留学生活でヘトヘトになりました。
  日本では、一部の本好きを除くと、「集中的に読む」という期間を経ずに、社会人になってしまいます。社会人になると、日々の仕事に追われてしまうため読書グセをつけるのは至難の業です。一方、米国の場合、大学時代に嫌でも読書させられるため、読書への抵抗感がなくなります。しかも読まされるのは、骨太の本のため、容易に衰えない知的筋肉がつくのです。

日本にはどうして知性のある優れたリーダーが生まれてこないんだろう。

いつも思うことである。

特にそのことを痛感させられたのは、東日本大震災。

失意のどん底でも取り乱さない被災者たち。

寝食を忘れて災害救助にはげむ自衛隊員。

彼らの姿は世界中に称賛された。

一方、危機に右往左往する総理大臣。

肝心なところで病床に伏せる東電社長。

言うことがコロコロ変わる役人のトップ。

彼らの姿は世界中で嘲笑された。

現場の優秀さとトップの無能さ。

これは今の日本の問題そのものである。

米国は、内外に様々な問題を抱えているものの、今だ世界のリーダーシップをとり続けている。

それはリーダーが優秀だからだ。

日米の違いはリーダーの養成システムにある。

本書は米国留学の経験のある著者が、教育システムの違いについて記している。

そして、「日米の学生の差を生んでいるのは、インプット量、読書量の差」だと断言している。

確かに、日本の大学生は本を読まない。

つまり圧倒的にインプットの量が少ないのである。

これでは、どうしようもない。

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