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2012年1月20日 (金)

一流の習慣術/奥村幸治

Znp34   ニューヨーク・メッツのキャンプに参加させてもらっていた当時、メッツに在籍していた野茂英雄さんと吉井理人さんに「日本のプロ野球とアメリカのメジャーリーグで、何に違いを感じましたか?」と質問したら、ふたりとも同じことをおっしゃいました。「コーチングが違う」と言うのです。
  「技術面や体格面の差よりも、とにかくコーチングの違いが大きい」ふたりはそう言いました。
  コーチングとは、馬車(コーチ)から来ている言葉です。御者が馬車を目的地まで確実に導くように、望んでいる目標達成のためのサポートや援助を行うプロセスをコーチングと言います。コーチとは「コーチングをする人」という意味です。
  野茂さんと吉井さんが言うには、日本のコーチングの基本は「与える」こと。ピッチャーのフォームを見て「こうした方がいい」というアドバイスをくれるのが、日本流のコーチングだというのです。
  一方メジャーリーグのコーチングの基本は「聞き出す」こと。
  「お前のことはお前がいちばんわかっているはずだ。だから、私にお前の気持ちを伝えてくれないと私は何もわからない」監督もコーチもそう言うのだそうです。
  そして選手の目的や悩みを聞き出したうえで、「だったらこうした方がいい」というアドバイスが返ってくるのです。

元メジャーリーガーの野茂と吉井の語った、日本とメジャーリーグとでの最も大きな違いは、コーチの教え方だということ。

日本での教え方は、事細かに教えることが中心。

それに対して、メジャーリーグの場合は、「聞き出すこと」が中心だったという。

どうしてこのような違いがでてきたのだろう。

単なる文化の違いなのか。

それもあるとは思うが、ひとつ気づかされることは、日本人の教え方は、先生と生徒という上下関係という土台があってはじめて可能だということ。

上下関係という土台があるからこそ、下の者は上の者のいうことを素直に聞く。

言葉を換えて言えば、「お前はバカだから俺が教えてやる。しっかりと聞いて覚えろよ」、「ハイ」という関係。

確かに昔は教える前提の土台がしっかりとあった。

しかし、どうだろう、今はそのような土台もぐらつき始めてのではないだろうか。

そうすると、日本式の教え方そのものも、見直すべき時期にきていると考える必要があるのではないだろうか。

日本でもひところコーチングのブームがあったが、そのような背景があったのではないかと思う。

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