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2012年1月31日 (火)

ラクして成果が上がる理系的仕事術/鎌田浩毅

_  「体は頭よりもつねに賢い」ーーこのキーフレーズはクリエイティブな生産をしようとするときの黄金律である。高度な頭脳労働は、体のしなやかな動きと密接に関連しているからだ。
  したがって、体調を整えることは、どのような場合にも知的生産の要になる。大事なことは、身体感覚に敏感になって、よいものがひとりでに産まれ出てくるのをゆったりとした気分で待つ、ということである。
  経済学者の内田義彦は、ものを考えるときの姿勢についてこう語る。

私自身社会科学者の一人としてがっかりさせられるのは、芝居や映画に出てくる学者なるものだ。大体において深刻な顔をしてうつむいている。(中略)うつむいたまま硬直した姿勢である。自然体としての直立した姿勢から来たものでもなければ、そこに戻りうるものでもない。すなわち考えるという作業とはおよそ遠い姿勢である。(内田義彦「学問への散策」岩波書店、17~18ページ)

  うつむいた姿勢では、クリエイティブな思考には向かないのだ。もっとリラックスした体の状態をつくりだす必要がある。うつむくのとは反対に、天井を向いてポカンとしている姿勢が、知的活動の出発点となる。

体と頭とは切っても切り離せない関係にある。

ところが、日本では昔から体と頭とを切り離して考える傾向にあったように感じる。

子供の頃、秀才といえば、昼休みの時間もみんなと遊ばないで、青白い顔をして教室の片隅で教科書を開いて勉強しているガリ勉タイプというイメージがあった。

一方、体を動かすのは得意だが、勉強はからっきしダメ、まるで脳みそまで筋肉で出来ているのでは、と思われてしまうような体育バカ。

両極端に考えがちだった。

でも、今、考えてみるとおかしな話しである。

頭も体をも身体の一部。

密接な関係があって当たり前。

切り離して考えること自体がおかしい。

ただ、どちらを優先させて考えるべきか、という問題はある。

プロゴルファーの青木功は「体技心」と言い、まず「体」という土台がきちんと据えられていてはじめて「技」と「心」が成り立つと言っている。

長い間、結果を出してきたアスリートの言葉だけに重みがある。

いずれにしても、近年、身体活動の脳に与える影響が注目されてきていることは喜ばしいことではないだろうか。

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