« リーダーシップの旅/野田智義、金井壽宏 | トップページ | 決断できない日本/ケビン・メア »

2012年2月13日 (月)

フィンチの嘴/ジョナサン・ワイナー

Znp15   人類が近縁種と劇的に異なっているのは脳である。人間の脳もダーウィンの法則通り、ダーウィンフィンチ類、ハト、イスカのくちばしのようにきわめて変異に富んでいる。人間の脳容量は、ダフネ島のガラパゴスフィンチのくちばしよりも変異が大きい。
  精神はわれわれのくちばしである。人間の心の変異は脳よりもさらに大きい。

ピュリッツァー賞を受賞した本書は、ガラパゴス諸島のダーウィン・フィンチという鳥の、気候による自然選択を解説した作品。

ガラパゴス諸島では乾期と雨期で生成する植物が変わるので、その植物に合わせて餌をとりやすいよう、フィンチの嘴が長くなったり短くなったりする。

なぜそうなるかというと、その時に有利な嘴を持っているフィンチの方が生き延びやすく、配偶者を得る確率が高いため。

乾期で堅めの大きい実しかならない時代は、固くて長い嘴を持つフィンチが子孫を残しやすくなるために、種全体の嘴が長くなり、それが雨期に変わるとやわらかい種子が増えて逆に長い嘴ではつまみにくくなるため、子孫の嘴が短くなっていくという話。

同様のことを企業に置き換えてみると、この話は教訓に富んでいる。

すなわち、企業は環境の変化、すなわち乾期か雨期なのかを見極め、エサをついぱむために適した嘴を発達させなければならない。

もし嘴がどんな気候でも長いままで変化がなかったとしたら、絶滅してしまうかもしれない。

本書によると、人間の脳や心は、このフィンチの嘴より更に変化に富んでいるという。

生き残るために環境に適応し、変化し続けること。

このことを企業もそこで働く人も求められている。

絶滅種となってしまわないために。

« リーダーシップの旅/野田智義、金井壽宏 | トップページ | 決断できない日本/ケビン・メア »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: フィンチの嘴/ジョナサン・ワイナー:

« リーダーシップの旅/野田智義、金井壽宏 | トップページ | 決断できない日本/ケビン・メア »