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2012年3月23日 (金)

日本は世界4位の海洋大国/山田吉彦

C__docume1__locals1_temp_znp1b   1991年に、5年間勤めていた銀行を退職し、顧客であった日本財団(財団法人日本船舶振興会)に転職した。日本財団とは、公営ギャンブルである競艇の収益金の一部を、社会に還元するための公益法人だ。私は、この組織で海と船に関する事業の部門に配属された後、三回目の人事異動で海洋問題にかかわる部門に移った。  本書のテーマ、すなわち海洋問題の専門家になったきっかけは、実は人事異動だったのである。
  日本財団は、そもそも国の基幹産業であった造船業の振興と、海洋問題への対処を主要事業としている。そのなかでも、私はマラッカ海峡の航行安全施設の維持管理を担当した。調査のためにマラッカ海峡の島々を小型船で回ったのだが、この海域にはいまだ海賊がいるということを知り、驚くとともに強い興味を抱いた。1998年のことである。
  そして、現代の海賊に関する資料や文献を集めていたところ、実際にマラッカ海峡において日本人が海賊に襲われる事件が発生した。そのとき、体系立てて現代海賊問題を話せるのが、日本では私一人だったこともあり、海賊問題、ひいては海洋安全保障の専門家となったのである。

本書の本題からは若干ずれてしまうかもしれないが、仕事柄、私としては海洋問題そのものより山田氏の専門家になった経緯に一番興味がわく。

元々銀行に勤めていた山田氏が海洋問題の専門家になり、このような本を書くまでになったきっかけは人事異動であったという。

あの人事異動がなかったならば海洋問題の専門家としての山田吉彦も誕生しなかったのだろうから、人生、何が起こるか分からない。

そして、個人のキャリア形成で大事なことは、偶然と思われる出来事をいかにプラスの経験として取り込んでいくのかということ。

今のような変化の激しい時代では、何が起こるかわからない。

「こんなことをやりたい」という、自分の描いた計画通りにいかないことの方が多いだろう。

それだけに偶然と思える出来事を取り込んでいくという姿勢は重要だ。

それにしても、小さいと思われている日本、実は世界4位の海洋大国だったとは。

今後、この眠っている海洋資源をいかに開発、発展させ、さらにこの領土を守っていくかは、重要な課題になってくることであろう。

ますます山田氏の活躍するフィールドは大きくなって行く可能性があるということだ。

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