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2012年3月29日 (木)

キッコーマンのグローバル経営/茂木友三郎

C__docume1__locals1_temp_znp1b  現在の世界は「企業が国を選ぶ時代」に入っている。つまり、企業は仕事がしやすい国や地域を求めて移動する。
  では、その条件とは何だろうか。言うまでもなく、明確なルールに基づいた自由な競争環境が用意されているかどうかだ。
  自由な競争環境とは市場経済である。日本も市場経済を追求しない限り、長期的には、海外の企業はもとより日本の企業も逃げてしまう。そうなると日本経済は疲弊する。
  企業が国を選ぶ時代になった今日、国際的な観点から競争力のある舞台づくりをすることが必要不可欠である。そのために努力をすることは必然的なことである。

キッコーマンといえば、お醤油。

きわめて日本的な食品であり、日本の食卓に欠かせないもの。

ところがこの会社、実はグローバル化が非常に進んでいる会社。

いまから50年以上も前から、米国進出し、堅実かつ大胆なマーケティング戦略を実施している会社なのである。

そして、そのような会社のトップだからこそ言えることがある。

ここで茂木氏は、現在の世界は「企業が国を選ぶ時代」に入っていると言っている。

グローバル展開しているトップの言葉だけに、この言葉は重い。

かつて、戦後の日本は高い成長率を達成し、世界に冠たる経済大国にまで昇りつめた。

しかし、それは官主導の経済であった。

政府が優秀な人材を官僚として採用し、その優秀な官僚達が欧米に追いつくにはどうすればよいか知恵を絞り、いろいろな面で政府が関与し、産業界も協調しながら発展を図っていく、という官主導の経済を推進した。

かって「日本株式会社」と評されたように、それは行政と民間企業が一体となった官主導・業界協調体制による経済運営であった。

官が目標を設定し、官が資源の配分を司る。

そのために行政指導を含むさまざまな規制によって経済を動かすシステム。

そして、それが見事に成功した。

それ自体は決して悪いことではない。

しかし、時代は変わった。

もはや、そのような官主導の成功パターンは通用しない。

経済がグローバル化した現在、官が規制を強めれば強めるほど、企業は逃げていく。

そうすると産業の空洞化が起こる。

経済は衰退する。

かつての勝ちパターンが、逆に足を引っ張ってしまう現象が今まさに日本で起こっている。

「企業が国を選ぶ時代」

国の指導者は、この言葉の意味をよくよく考えることだ。

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