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2012年3月15日 (木)

いかにして自分の夢を実現するか/ロバート・シュラー

C__docume1__locals1_temp_znp71   この世でもっとも危険なのは、消極的な考え方をする専門家だ。我々はつい、専門家の言葉を無条件に信じて、夢を途中で捨ててしまいがちである。世間の評価に惑わされないで自分自身の耳で聞き分けることが重要だ。
  たとえば、消極思考型の専門家の愚かさを証明する例として、作家ハーバート・ベイヤーは、次の記事を挙げている。それは、建築評論家ジョーン・ドレイファスが、ある音楽評論家について『ロサンジェルス・タイムズ』誌に書いたものである。
  シューベルトの『未完成交響曲』を聴いた、ある音楽評論家がこう言った。
「12人のバイオリニストが同じ小節を弾いているのは、まったく無駄だ。もっと人数を減らすべきだ。それに、出番の少ない管楽器セクションに4本のオーボエは多すぎる。何人かを首にして、その不足分はオーケストラ全体で埋め合わせればいい」
  また、その優秀な評論家は、予想もできないようなことを言った。
「32分音符は繊細でむずかしすぎる。16分音符ぐらいにまとめてしまえば、もっと程度の低いオーケストラでも演奏できるじゃないか」
  調子に乗った彼は、こう続けた。
「弦楽器が演奏した部分を、管楽器が繰り返すのも馬鹿馬鹿しい。重複する小節を削除すれば、この曲の演奏時間は2時間から20分に短縮できるだろう」
  そして、とうとう彼はこんなことも言った。
「いや、まったくの話、シューベルトがこのことに気づいていたら、この未完成交響曲は完成していたかもしれないね」

専門バカという言葉がある。

専門家がすべてそうだとは言わないが、得てしてその深い専門知識の故に、物事を枠にはめて考えやすい。

特に豊富な情報と知識、経験をもった消極思考型の専門家は、ぶった知識人特有の横柄さで、例証と想像を交えながら、失敗する理由を数え上げていく。

それだけでなく、自分の正しさを確信し、他人にもそれを押しつけ、そのテーマ全体を否定しようとする。

このような彼らの行為は、進歩や発展をさまたげ、創造性を閉じこめ、前へ進もうとする歩みをストップさせる。

何か事故や事件が起こると、テレビ等のマスコミに、専門家と称する人たちが急に登場するようになる。

戦争が始まれば軍事専門家が、原発事故が起これば、その道の専門家が急に登場し、持論を展開する。

しかし、そのとき、その目の前にいる専門家が果たして消極思考型の専門家なのか、そうでないのか、はっきりと見分ける目を持ちたいものだ。

自分がそうならないようにという戒めとともに、そのような専門バカに耳を傾けることがないように、判断力を十分に養っていく必要がある。

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