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2012年3月 5日 (月)

ディズニーの教え方/福島文二郎

Znp14   オープンして数年間、東京ディズニーランドで最も不人気なのがカストーディアルという部署でした。
  カストーディアルといえば、1日中パークの清掃をする「きつい、きたない」の2K職場とみなされて、アルバイトを募集しても、ほとんど集まりませんでした。
  いったん仕事を始めても、途中でやめる人が少なくありませんでした。(中略)
  それが数年後には、カストーディアルは、逆に人気職種になりました。
  アルバイトの採用募集にも、人が大勢つめかけるようになりました。
  正社員からも、カストーディアル課勤務を命ぜられて泣くような人は出なくなりました。
  私も、カストーディアル課に配属が決まった新人から、「カストーディアルの仕事に決まりました。教育担当の福島さんにいろいろ聞きたいことがあるので、よろしくお願いします」と笑顔で言われたことがあります。数年前には考えられないことでした。
  なぜ、このような変化が生まれたのでしょうか。
  その最も大きな力となったのは、上司・先輩が、後輩たちに力ストーディアルの重要性を繰り返し繰り返し伝えたことです。
  「カストーディアルというのは『清掃担当』という意味じゃないんだ。カストーディアルには、『管理する』とか『保護する』という意味があるんだ。
  カストーディアルは、自由にパーク内を動きまわることができるでしよ。だから、当然、困っているゲストを見つける機会も多くなる。
  そういうとき、そのゲストに声をかけて、困っていることを解消してあげる大切な役割を担っているんだ。清掃だけじゃないんだよ。
  つまり、力ストーディアルには、パークを清潔に管理する、ゲストを保護するという意味が込められているんだよ」
  こうして仕事の重要性について、上司や先輩が繰り返し、後輩や新人に伝えていると、しだいに、後輩たちの気持ちも変わっていきました。自分たちの仕事に誇りをもつようになっていったのです。

東京ディズニーランドでカストーディアルという職種がある。

単純に言えば掃除のお兄さん、お姉さんである。

しかし、彼らはものすごくモチベーションが高く、また、自分自身の仕事に誇りを持っている。

このことは、「仕事の意味や意義、使命を教えることがいかに大切なことか」ということを教えてくれる。

傍から見れば、2Kと思われるような仕事であっても、給料が低くても、人はやる気をもって、そして生きがいを感じつつ働くことができるのである。

今、雇用のミスマッチが問題になっている。

求人も大企業に限って見れば、確かに求職者を下回り就職難だが、中小企業は逆に求人難で募集しても人が集まらない。

また介護職なども求人しても人が集まらない。

しかし、ここは発想を変えてみるべきではないだろうか。

中小企業であっても、また不人気職種であっても、そこでやる仕事の意味や使命というものを本当に伝えることができればもっと優秀な人材が集まるのではないだろうか。

昔から「仕事に貴賎はない」とよく言う。

しかし、それは、仕事の意味や意義、目的、使命といったものがきちんと伝わった上でのことではないだろうか。

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