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2012年5月29日 (火)

困難を乗り越える力/蝦名玲子

4569805175 「ストレス」という言葉を定義した生理学者ハンス・セリエ博士は、「ストレスは人生のスパイス」と表現している。スパイスのない料理が美味しくないように、刺激がない生活も退屈すぎておもしろくないし、成長も期待できない。学生時代、定期的にテストを受けたり、部活の試合に出たりしたときのことを思い出してみるといいだろう。大変でも、そうしたテストや試合があったからこそ、努力もしたし、いろいろな成長もできたのではないだろうか。
 同じように、いま、単調すぎる生活をおくっていたりすると、「なんて退屈なのだろう。自分の人生、もう少しチャレンジングなことをしたい」と思うだろう。適度なストレスは、私たちを奮い立たせ、より良い人生をおくるのに、大切なものなのである。

著者によると、人生の困難を体験しても、健康状態を悪化させず、さらにその困難を成長の糧にするような生き方ができている人には、共通点があるという。

これらの人は共通して「わかる」「できる」「やるぞ」という感覚が高いという。

第一に「わかる」という感覚が高まると、動じにくくなる。

「自分が今どういう状況に置かれていて、これから何が起こり得るのか」がわかったら、少しは落ち着くし、

また次にどのような問題が起こるかを予測できたら、実際にその問題が起きたときに受けるショックを和らげることもできる。

第二に「できる」という感覚が高まると、追いつめられにくくなる。

困難に遭遇したときに、「自分ひとりで、この困難を乗り越えていかないといけない」と思うと追いつめられるが、

「自分には助けてくれる人がいる」と困難を乗り越えるときに使える「資源」に気づくと、

「なんとかなる」と思えやすくなる。

また、そうした「資源」を上手に活用してうまく乗り越える経験を積むことで、自信も高まる。

第三に「やるぞ」という感覚が高まると、諦めてしまいにくくなる。 

「こんなに大変なことが多いのに、自分はどうして生きているのだろう」

「自分なんていなくてもいいんじゃないか」と思うと、

すべてがどうでもよくなってしまうものだが、

「この困難を乗り越えることは大切なことだ」と感じられたら、

つらいからといって、生きることを諦めてしまわず、

乗り越えていこう、生き抜いていこうと思える、と。

生きていれば、「仕事がうまくいかない」「上司や部下とうまくいかない」等、思うようにならないさまざまな困難に遭遇する。

そうした困難に遭遇したときはストレスを感じるもの。

だが、ものは考えよう。

「ストレスは人生のスパイス」と考えたらどうだろうか。

ストレスの全くない人生なんで、スパイスの効いていない料理のように味気ないもの。

そう考えたら、もっと前向きに生きることができるのではないだろうか。

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