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2012年7月 2日 (月)

騙される脳/米山公啓

459405465x 多くの人はブランドやクチコミに判断を惑わされています。ホンモノにせよ、ニセモノにせよ、マーケティングの結果としての情報に人間は騙されている現実があります。
 こうした現実に、都合よく騙されないためには独自に自分の価値観を持つことが重要です。これは何かのブランドに裏付けられたような価値観とは別のものと考えてください。
 この価値観を持つためにどうしたらよいのでしょう。
 まずは、極端なようですが「新しいものはない」と知ることです。
 今まで見てきたように、大脳科学の報酬系でいちばん大きな要素は「新しいかどうか」。「新しい」と思えば、人間は無意識のうちに飛びついてしまうのです。

著者によると、人間の脳ほどだまされやすいものはないという。

特にそのカギを握っているのがドーパミンという物質。

このドーパミンが分泌されると、人は快感や気持ちよさを感じ、やめられなくなってしまうそうだ。

人は「新しい」ものに弱い。

新商品、新発見、新技術、等々・・・

このように、人が「新しい」ことに弱いのも、ドーパミンというキーワードで説明がつく。

ドーパミンがいちばん分泌されるのが、他人より先に「新しい」ことをやれば満足な結果が得られると「予測して」する場合。

この「新しい」「自分で」「予測してやる」この三要素がそろい、その結果が出た瞬間に、快楽の脳内物質ドーパミンが脳内で分泌される。

これが、今いわれている「報酬系」という働き。

例えばインターネットをするという行為は、この「報酬系」を刺激する。

インターネットで何かを調べようと人は検索をする。

検索をすれば新しい結果が得られるだろうと、予測してやるわけだ。

ネットサーフィンなどをして自分だけの情報を得た際の充実感は「新しい」「自分で」「予測してやる」この三要素がドンピシャリそろったから。

つまり、ネット検索とは、脳の中でドーパミンが出ている状態を作り出すシステムともいえる。

ネット検索にハマッテいる人など、まさにこのシステムに組み込まれているのだと言えよう。

そう考えると、私達は知らない内に「騙されている」ということになる。

大事なことは、「自分はいかに騙されやすい存在か」ということを知ることではないだろうか。

昔から言われているように「己を知る」ということが大事だということであろう。

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