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2012年8月15日 (水)

社員が「よく辞める」会社は成長する!/太田肇

20224_120234962_s  縁日の夜店や地域のイベントで定番になっている金魚すくい。だれでも二度や三度はやった経験があると思うが、金魚をすくおうと焦って網で追いかけると金魚は逃げ回る。だから素人はなかなかすくえない。一方、名人はじっと待っていて、金魚が近づいてきたところをサッと素早くすくい取る。
  人間もそれと同じで、囲い込もうとすると相手は自律性の危機を感じて遠ざかる。あるいは拒否反応を示す。逆に距離をおいて接すると、相手は安心して心を開き、寄ってくるものだ。私はそれを「金魚すくいの法則」と呼んでいる。
  中小企業の経営者の中にも、「社員を人格的に取り込もうという気はないし、人生を背負わされたらこちらがたまらない」と公言し、過度な干渉をしないことで「個人尊重」を実践している人がいる。やはり、その経営者は社員に慕われ、評判も良い。そして社員の定着率も高い。

日本の企業は昔から終身雇用、年功序列をうたっていた。

社員の人生丸抱えという雇用形態が当たり前だった。

これはこれでよい面も確かにあったのだろうが、今はそれが変わってきている。

特に社員のキャリア意識の変化が著しい。

就職はキャリアアップの第一歩。

転職や独立し、さらなる成功を目指す「ステップ型就職」が広がっている。

キャリア志向の強い若者は、今の会社で定年まで勤めあげることにこだわりをもっていない。

今の会社である程度のキャリアを積み、もはやこれ以上この会社では自分のキャリアアップは望めないと判断したら、転職を考え出す。

だから、会社はこれに応えていかなければならない。

会社の中に社員が成長できるような環境を作ることが何よりも大事。

研修制度や自由なコミュニケーションスタイル、そして仕事にも裁量度を持たせる等々、考えることだ。

それと同時に、引用文にもあるように、社員を囲い込もうという意識を変えることだろう。

キャリア志向の強い若者ほど、会社側のそのような意図を察知すると去っていく。

むしろ会社は社員に選ばれる理念、ビジョン、競争力、独自の技術、風土等を作り上げることだ。

もちろん社員も、会社に選ばれる知識、スキル、思考行動特性、人間性等を身につけることが必要になってくるだろう。

つまり、会社と社員はそれぞれ「選び選ばれる関係」を作り上げることが必要になってくるということ。

お互いに選ばれるだけの魅力づくりをする必要があるということである。

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