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2012年8月 8日 (水)

部下を活かす上司 殺す上司/江上剛

Image「人のために仕事をする」とか、「会社のために仕事をする」という人がいる。
 これは誰かに聞いた話だが、人の為と書いて偽りと読む。本当にその通りだと思う。人のために、などというのは偽りだ。会社のためにやりましたというのもそうだ。
「これは会社のためにやっているんだ」と思っていると、後からどんな形にしろ、会社から裏切られることになる。

「人の為と書いて偽りと読む」

これは本当だと思う。

自分が手塩にかけた部下がいたとする。

その部下が何らかの理由で転職してしまったら、おそらくその上司は恨みを抱くことになるだろう。

「あいつのためにあれだけ心血注いで教えてやったのに、裏切りやがって」と。

あるいは、ガックリきて立ち直れなくなってしまうかもしれない。

部下を育てるのも、結局は自分のためだと考えていればそうはならない。

そしてそれは単なる心の持ち方ということで言うのではなく、本当のことだからである。

部下育成の場合、結局一番成長するのは、育てる側の人間である。

それが本当にわかっていれば、「自分の成長のために育てさせてもらっている」という気持ちになる。

そのような思いがあれば、たとえその部下が会社をやめてしまっても、

「いい経験をさせてもらって、ありがとう」という気持ちになる。

そしてそのように心底思っていれば、結果としてそのことを自らの成長の糧とすることができる。

人は経験を積めばそれだけ成長するはずである。

考え深くなり、物事を多角的に考えることができるようになり、心のヒダも深くなり、精神力も強くなる。

もし、そうならないとしたら、それは心のどこかに「人の為に」という偽りの心があるからだ。

その心は人生を浪費させ、成長を阻害する。

「人の為と書いて偽りと読む」

まさに至言である。

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