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2012年9月10日 (月)

リーダーは弱みを見せろ/鈴木雅則

9784334036737 私は、自分がどういう人間かを理解し、ほしいものを明確化すれば、ほとんどのことは実現可能だと信じています。しかし、ウォレン・ベニスは『リーダーになる』で、次のように述べています。
 「自分は何を求めているのか。この最も根源的な質問を自らに問う人はほとんどいない。答えようとする人はさらに少ない。それでも人生はつつがなく過ぎていく」つまり、自分が何をしたいのかをはっきりさせなくても、短期的には特に苦労することなく、人生は自動操縦で進んでいくのです。特に、現状にそこそこ満足している場合、ビジョンの明確化を行うインセンティブは低くなる傾向があります。しかし、人は人生の正午を過ぎる頃から、自分の人生に何かが足りないことに気づき始めるのです。やりたいことができていないと。
 ジム・コリンズが指摘するように、「偉大(Great)の敵は良好(Good)」なのです。

東日本大震災の後のゴタゴタと迷走、

決まらない政治、

最近の維新の会、橋下大阪市長の人気、

一連のこれらのことを通して、最近リーダー待望論が盛んだ。

ではリーダーシップとは何か?

本書によると、リーダーシップとは、ビジョンや戦略を明確にし、物事に優先順位をつけ、的確に周りに情報を伝え、巻き込み、実行していくこと、とのこと。

では、このようなリーダーはどのようにして生まれるのか、あるいは育成できるのか?

優れたリーダーが生まれる土壌というものがあるのだろうか?

その意味で上記の「偉大(Great)の敵は良好(Good)」という言葉は考えさせられる。

リーダーにどうしても必要な要素として、誰もが惹きつけられるような人格というものがある。

偉大さといっても良い。

ではその偉大さはどのようにして身につけるのか?

あるいは身につくのか?

例えば多くの修羅場をくぐってきた人には、惹きつけられるような魅力がある。

逆に、単に頭が良いとか弁舌がさわやかだとか、やさしいとかいう人からは、人を惹きつける引力のようなものは感じないもの。

つまり良好な環境からは偉大な人格は生まれないということ。

そう考えると、そもそも、今の日本は偉大さが生まれにくい土壌になっていると言えるのかもしれない。

ただし、著者はリーダーシップの考え方やスキルの大半は、過去の膨大な研究・実践から体系化されており、努力次第で誰でも身につけることが可能なものだと主張する。

逆説的ではあるが、日本のような自然発生的に偉大なリーダーが生まれない土壌だからこそ、体系的なリーダーシップ開発のプログラムが必要だと言えるのかもしれない。

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