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2012年9月16日 (日)

ビジネス力の磨き方/大前研一

56969080 私の手元には、その買収・開発資金を募るために、投資家を前にしてプレゼンテーションをするウォルト・ディズニーの様子を収めたビデオがある。
「いまはワニしかいないこの土地を、私がこのように変えてみせる」と、大きな紙に詳細に描かれた完成予想図をポインターで指しながら熱弁を振るう彼の姿は、まさに鬼気迫るという表現がぴったりのすさまじいものであり、私は何度見ても感動を禁じえない。しかし、情熱的なウォルトとは対照的に、彼の話を聴く投資家のほうは退屈そうで、どうみてもあまり真剣に投資を検討しているようにはみえないのだ。おそらく、ウォルトの描く未来は、当時の人々にとってあまりに荒唐無稽に過ぎたのだろう。
 ほどなくウォルトは志なかばで亡くなり、その遺志は完成予想図とともに、兄ロイに引き継がれる。
 その後も資金集めは困難を極めたが、決め手はその完成予想図だった。そこに描かれていた世界に魅せられた、テキサスの石油王で登山家としても有名なディック・バスが投資を名乗り出たのだ。まさにウォルトの執念が、完成予想図に宿っていたといえよう。
 そして、ウォルトの死の五年後に、フロリダ州オーランドにディズニーワールドが完成する。
 かつて、人の数よりワニのほうが多いといわれていたオーランドも、いまは人口約二百四十万人。年間約四千万人が平均四泊五日で訪れる大リゾート地となっている。

それがどんなに難攻不落な壁であっても、絶対に突破してやるという執念さえあれば、必ず活路は開けるもの。

ウォルト・ディズニーのエピソードはそのことを物語っている。

当時、カリフォルニア州にディズニーランドをつくり成功した彼は、次にアメリカ東部進出を目指す。

そこで、彼が目をつけたのが、フロリダのオーランド。

彼はここにテーマパークを築くとぶち上げる。

当時オーランドにテーマパークを築くなど、常識的に考えるならば不可能なことであった。

ところが、ウォルト・ディズニーは投資家たちに彼のビジョンを熱心に語る。

以前読んだ本の中に「リーダーとは右脳で考える人、マネージャーとは左脳で考える人」という言葉があったことを思い出す。

そのことから考えても彼は本当の意味でリーダーであったと言えるだろう。

リーダーとは皆にビジョンを示し、巻き込み、引っ張る人である。

ある意味、リーダーを常識的な考えの中に押し込めることは、あまりやらないほうがよいのかもしれない。

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